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家に帰ると玄関には北斗の靴があって
リビングに向かうとソファで録画した私のドラマを観ている愛しい人が居た。
「 おかえり。」
『 ……………ただいま。』
テレビから目を離さない彼は、きっと私から話し出すのを待っている。
『 ………………北斗。』
深呼吸をして、テレビを消してこっちを向く。
「 ………A、ちゃんと話そ。」
ゆっくり近付いて隣に座った。
『 紗絵ちゃんが、北斗に告白した時に私と出会ってなかったら付き合ってたって言ってたって……』
「 ………うん、言った。」
『 ………っ、それは、私じゃなくてもよかっ…』
「 違うよ。」
私の言葉を遮って、北斗が話し始めた。
「 Aと出会って、好きになって、告白して、それって多分どのタイミングだったとしたって同じだった。俺はAを選んでた。」
『 でも、』
「 俺が彼女にそう言ったのは、Aと出会ってなかったらの話。Aがいなかったら、付き合ってたかもねってこと。でも俺らは出会ったじゃん。好きになって、こうやって一緒に居るんじゃん。だから、あの子を好きになる選択肢は今の俺にはないよってことなの。」
『 ……………もし出会ってなかったら、』
「 そんな話どーでもいい。今一緒に居ることが大事なんじゃないの?たらればの話なんて必要ないでしょ。」
『 …………私、北斗と出会ってなかったらなんて考えたことないから……… 』
「 ねぇA?あの時出会ってなくても、出会ったのが今だったとしても、俺はAのこと好きになるよ?ずっと一緒に居たいって思うよ?」
真っ直ぐな北斗の目が潤んでいるのが分かって、今回のことでどれだけ彼を傷付けたのかをやっと理解した。
「 俺、Aがいないとダメなの。Aがいてくれるから俺があるの。………お願いだから分かってよ。別れるなんて言わないでよ。」
いつもより強く抱き締められて、涙が止まらなくて、私たちの6年間にはひとつも無駄な時間なんてなかったんだと思った。
『 ……っ、ごめ、ん…っ、』
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美紀(プロフ) - 移行おめでとですコロナに気をつけてくださいね (2021年11月26日 0時) (レス) id: 3abf21e40c (このIDを非表示/違反報告)
きま - 続編おめでとうございます!これからも楽しみにしています♪ (2021年6月23日 22時) (レス) id: f0d962c024 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るる | 作成日時:2021年6月23日 11時