目黒くんの好きなひと４

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「 …………はい、」




頭を上げて、お母さんの顔を見る蓮くんの横顔は見たことないくらい緊張していて






るり子「 めっちゃイケメンね。」






「 え、」


『 は？ 』




るり子「 歴代の彼氏の中で1番イケメンじゃない！？背も高くてスタイルも良いし、声もパパに似て素敵だわ〜、私があと20年早く生まれてたらパパじゃなくて目黒くんと結婚してたかも！！！ 」


『 ちょっとお母さん、何言ってんの、ごめんね蓮くん。』


るり子「 蓮くんって呼んでるの？初々しいわね〜、私も蓮くんって呼んでいいかしら？ 」


「 あ、はい、」


るり子「 ねぇ蓮くん、お魚好き？ 」


「 えっと、はい、好きです。」


るり子「 よかった、そろそろ届くはずなんだけど、」






お母さんがそう言うとインターホンが鳴って、なにやら大きな段ボールが届いた。


送り主は、Aるり子。



『 お母さん！？なにこれ！？』


るり子「 時間指定して送っておいたの、Aもたまには北海道が恋しいんじゃないかなーと思って。」



開けるとそこには、海産物がぎっしり入っていた。



るり子「 パパがわざわざ鮭捌いてくれたのよ？容器に入ってるのがいくらで、しらすは鮮度落ちちゃうから釜揚げにしたやつね。あとこれが、」




私の実家は港町で、お父さんは漁師ではないけど私が小さい頃から知り合いの人がよくおすそ分けしてくれていた。



るり子「 Aひとりじゃ食べ切るのに時間かかっちゃうなって思ったんだけど、蓮くんも居るなら大丈夫そうね。」




蓮くんはずっと漁師さんに憧れていて、最近は寝る時も動画を見ながら寝落ちするくらいハマっていて、それに拍車をかけたのが漁師さんとのロケだった。



だから…………





「 めっちゃ凄いですね！！！！これお父さんが捌いたんですか！？いいなー、俺も港町行ってみたいなー。」


るり子「 そんな喜んでくれて私も嬉しいわ〜あとこれがね、」




キラキラした目でお母さんの話を聞いてる蓮くんを見て、さっきまでの緊張が嘘みたいで少し口元が緩んだ。
　

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