_40 - hikaru side - ページ41
「 なにしてんすか。」
『 うわっ、びっくりしたー。』
「 こっちのセリフです。こんな時間にブランコ動いてるからまじでびびった。」
『 あれ?深澤くんは?』
「 今解散して、帰るとこです。」
『 そーなんだ。』
「 ……今日、なんか話したいことでもありました?」
隣のブランコに乗って、彼女を見ずに聞けば視線を感じた。
「 ん?」
『 私さ、岩本くんのこと好きかも。』
「 ………え?」
『 元彼と別れてさ、もう彼氏は作らないって決めて。仕事に打ち込んでたんだけど、岩本くんに告白され続けてさ。なんで諦めてくれないんだろうって思ってた。』
「 すいません。」
『 ………最後に告白してくれた時、ドキッとしたんだよね。胸がぎゅーーーーーってなったの。でも、もう彼氏は作らないんだって自分に言い聞かせて。』
ブランコを漕ぐ彼女の足が止まる。
『 ……だけど、あの日からずっと岩本くんの言葉が頭から離れなくって。』
「 俺、なんか言いましたっけ、」
『 俺と付き合えば別れることはないって。普通そんなこと言えなくない?私なんて結構面倒くさい女だし、別れたくなるかもしれないじゃん?それなのに岩本くんは、絶対悲しませないって言ってくれた。こんな真っ直ぐな人いるんだなーって。』
「 別れる前提で告白する奴もいないでしょ。」
『 ははっ、まぁそーだよね。』
笑ってまたブランコを漕ぎ出す彼女は、俺の名前を呼んだ。
『 岩本、照くん。私、君の彼女になる。』
時間が止まったような気がした。
諦めかけていた恋が、俺の中で確実に動いていて。
『 あ、ごめん、もう遅かった?』
彼女のブランコを止めて、俺の顔を見上げた彼女にキスを落とした。
「 俺、相当嫉妬深いよ?」
そう言うと彼女は『私も』と言って、俺の服を掴んで引き寄せて俺の唇を塞いだ。
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るる(プロフ) - ぽぽさん» コメントありがとうございます♪亀更新ですがこれからも楽しんで頂けると嬉しいです(o^^o) (2021年7月27日 16時) (レス) id: f19a959cc8 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - あやたかさん» ご自身のアカウントお持ちなら、そのまま設定に移動は出来ないでしょうか(;_;)?? (2021年7月27日 16時) (レス) id: f19a959cc8 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ - めっちゃ面白い!! (2021年7月27日 9時) (レス) id: 7c836f8a6d (このIDを非表示/違反報告)
あやたか - るるさん» なら見れないかもしれません……(;_;) (2021年7月27日 9時) (レス) id: da5fb91e76 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - あやたか@別垢さん» どうなんだろう……もしかしたらログインしてないと駄目なのかもしれないです(;_;) (2021年7月27日 3時) (レス) id: f19a959cc8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るる | 作成日時:2021年7月13日 14時