岩本くんの愛のカタチ

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『 ただいま……… 』


「 おかえり。」




先に帰ってきてた照は、自分の部屋で筋トレしていたらしくて汗だくになって部屋から出てきた。



『 照…っ、』


「 シャワー浴びる。」




目も合わせずに洗面所に向かう照の服を掴む。





「 汗かいてるから。」


『 ………今日はごめん。』


「 ………………何に謝ってるの。」


『 裕太と、話してた。』


「 俺の前で名前で呼ぶのやめて。」


『 …ごめん。』


「 何話してたの？衣装のことだけ？ 」


『 ………彼氏出来たでしょって。最近の私見てたらすぐ分かるって。』


「 凄いね、玉森くん。」


『 まだ好きだって言われた。勝手だよね、自分から振ったくせに。』


「 ………俺が居なかったら戻ってた？」


『 え？』


「 長かったんだもんね？最初俺の告白断ってたのも、玉森くんのことまだ好きだったからでしょ？」


『 それは……… 』


「 図星。」


『 でも…っ、照のこと好きになったから私から告白したんだよ。』


「 忘れたかっただけじゃないの。」


『 何それ……… 』


「 戻ればいーじゃん。顔も性格も良くて、大人で余裕があってAのことも理解してくれて。完璧じゃん。」


『 私は……照が良いんだよ。』


「 …………シャワー浴びるから。」



照はシャツを脱いで、何も言わずに浴室に入った。








『 ……コンビニ行こ。』





私はそのまま家を出て、ぼーっとしながら歩いていたら名前を呼ばれる。









　
　
玉森「 A？」


『 ゆ、玉森くん……… 』


玉森「 なに、もう名前でも呼んでくれないの？」


『 うるさい。』


玉森「 泣く前の顔してる。なんかあった？」


『 誰のせいよ……… 』







そう言うと、ふわっと懐かしい匂いに包まれて、抱きしめられたまま動けずにそのまま泣いた。
　

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