椿 (ページ14)

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｢……なぁ、あいつん家行ってたん？｣
｢っ、うん、｣
｢こんな遅くまで？｣
｢そ、だね。｣
｢連絡くらい返せ｣
｢えっ？｣

急いでスマホを見ると大友からの着信とメッセージの通知があった。そういえば全然気にしてなかったなぁ。ごめんなさいと呟きつつ、振り向くと、考え込み少し怒ってる様な大友がいた。

｢……大友？｣
｢…心配した｣
｢、ごめんなさい｣
｢はぁー、お前さ、返事ないと思ったら男ん家行ってたなんて。わかっちょる？男ん家なんて一人で行くもんやないって｣
｢っ流星は、そんなんじゃないよっ！｣

食いぎみで否定をすると、大友はあからさまに眉をひそめた。あ、怒ってる顔だ。大友と喧嘩になんてなりたくないから謝ろうとしたけど、流星のことを悪く言われた気がして少しためらった。

｢へぇー、ずいぶん仲ええんやな｣
｢…転校生だし、まだこっち慣れてないから心配なの。大友も私にそうしてくれたでしょ？｣
｢……そやけど｣

すると大友は近付いてきて、目を合わせて何か言おうとして止めた。まぁ、無事だったからええわ、また明日な、と言って帰っていった。