【Fate/Zero】to the beginning.... (ページ6)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:22,352 hit

#05 久々とアサシンページ6

＿＿＿冬木市新都

そう呼ばれる所に、Aと切嗣はいた。

「何年ぶりだろう…」

Aにとっては、懐かしの日本である。

そう呟く彼女をよそに切嗣は、先ほど自販機で買っていたタバコを見つめていた。

「…あれ、切嗣、タバコはやめたはずじゃ…?」

任務中の為、Aは名前で呼ぶ。

「あぁ…そのはずだったんだけどね…」

切嗣の顔は複雑そうだった。

「…ホテルにつきましたよ」

「そうだね。ついておいで」

ホテルの中に入る。
ビジネスホテルのような感じだった。

そして、エレベーターに乗り込み、七階へ向かう。

三日ほど前から、切嗣の弟子であり、Aの先輩にあたる舞弥が、逗留しているらしい。

～～

703号室の扉を、切嗣がノックする。
即座に扉が開かれた。

中から舞弥が現れ、切嗣とわずかに視線を交わす。

そして、無言のまま部屋へと入っていった。

「…A」

「お久しぶりです。舞弥さん」

「ええ…相変わらずね」

「はい」

Aはそんなことはできないので、少しだけ会話をした後、ようやく部屋へと入る。

Aと舞弥の関係は、かれこれ十年弱。

切嗣に出会ってすぐに、先輩と後輩の関係になった。

そこから見れば、切嗣と舞弥の関係はもっと長いだろう。

「昨日、遠坂邸で動きがありました。映像は記録したので確認してください。それと、装備品一式は全て到着しています」

舞弥が早々と本題に踏み込んだ。

この状況、このメンバーに、無駄な会話は必要ない。

「わかった。まずは状況を」

頷き、舞弥はテレビにつないだデコーダー
のスイッチを入れる。

映像は、
仮面のようなものをつけたサーヴァントが、黄金に身を包まれたサーヴァントに消されている…という内容だった。

「…この展開、どう見る?」

「出来すぎのように思えます」

「私も…アサシンが、こうも簡単に殺られるものとは思えない」

二人の言葉に、切嗣は頷く。

「そう考えると、ますます納得いかない映像だな」

「遠坂家のマスター…何回も参加している筈なのに、こんな、わざわざ晒す真似をする必要はあったのかな…」

Aは首を傾げる。

「…見せなくてもいいものを見せたのは＿＿＿最初から見せる意図があった、ということでしょうか」

舞弥の指摘に「あぁ」と納得の声を出すA。

切嗣も再び頷く。