修復 ページ13
，
「…という訳なんですけど…
どうですか？直せます？」
階段事件についての話を聞きながらメガネを眺めたりいじったりしていた元気さんは、
私の問いかけを聞くなり顔が曇った。
「直せないということはないですけど…
ちゃんと掛けられるくらいにするなら、明日の撮影までには間に合わないですよ、」
えー…撮影に間に合わないのかぁ…。
一日中このまま生きて行くなんて、無理ゲーすぎるよ、
「どうにかならないですか？ボヤけて気持ちが悪いです」
「でも、壊れたあと自分たちで色々いじくってしまったんでしょ？ネジまで数本無くしちゃって。
自業自得ですね」
「うぅっ…」
そんなにこやかな笑顔で言われても困る。
最近元気さんのSっ気が出て来てるのは気のせいかな？
「わかりましたけど出来るだけ急いでください…ほんと」
「了解です。それじゃ、今日は預からせてくださいね」
「はい…あの、元気さん、それと」
「どうしました？」
あの左胸の痛みの話をしようとした。
けど、どうやって話せばいいんだろう。
物を説明するのはわりかし得意な方だと思うけど、今まで感じた事のないこの感覚を言葉で表現するというのは、なかなか難しい。
「えっと…なんか最近痛いんです、左胸が」
「ひ、左胸？」
なんでそんな“なんか予想外のこと言って来たなあ“って顔するんだ。
「どんなふうに痛いんですか？」
「うーんと…なんか、緊張したとき、心臓がばくばくするじゃあないですか。
あれに似た感じです。あれの強化版みたいな。
最近結構多くて」
今日トミーと登校したのをぼんやり思い出しながら、そう言った。
「ばくばくの強化版…？
身体が緊張してるんですかね。
人の前に出たりとか、ストレス溜まってたりとか、ちゃんと寝れてないとか…」
人前には出てないかな。まあ、動画撮ったりはするけど。
ストレスは溜まってないかな。
寝てないのは…まあ、前の方が寝てなかったし、今は平気でしょ。
「なんか、そういうんじゃないんですよ。
こう…ばくばくして、キュッてなるというか…
そんなに長くは続かないんですけど、
あと…あ、
トミーといるとよくなるんですけ」
「ぅおっほん！」
「ど、どうしました？」
「Aさん、それ.って、」
「え、病院ですか…？」
「いえ、それ多分＿＿＿＿
恋じゃないですか」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 146人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
如月梦【ゆめ】(プロフ) - 綴田さん» いやいやとっても短気ですww 更新ありがとうございます また待ってますよー (2017年7月26日 22時) (
レス) id: 077df6fe8a (このIDを非表示/違反報告)
綴田(プロフ) - うおはるさん» 閲覧ありがとうございます！亀ですが、楽しんでいただけたら嬉しいです(=´∀｀)検定もありますので、時間がありましたら是非見てみてください…！ (2017年7月26日 20時) (レス) id: cb9b14a628 (このIDを非表示/違反報告)
綴田(プロフ) - 如月梦【ゆめ】さん» 更新の間が長くて本当申し訳ないです…。如月さんは心が広いですね…尊敬します( ; _ ; )これからも何卒宜しくお願いします！ (2017年7月26日 20時) (レス) id: cb9b14a628 (このIDを非表示/違反報告)
うおはる(プロフ) - 見つけてここまで読みました。続き楽しみにしています！(*´ｰ`*) (2017年7月23日 12時) (レス) id: 88ea7ba12d (このIDを非表示/違反報告)
如月梦【ゆめ】(プロフ) - 綴田さん» クズ、、wそうですねww 亀更新いいと思いますよ！？ 楽しみの時間増えますし、、ww (2017年7月20日 0時) (レス) id: 077df6fe8a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：綴田 | 作成日時：2017年6月12日 23時
