マーガレット (ページ5)

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#05 隣の君ページ5

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そ『おせーぞ！』

エ『…って、お前しかいねーじゃん。』

神社の境内には溢れんばかりの人が集まっていて、活気に満ち溢れていた。

そ『りっくんもみっくんももうすぐ着くって』

エ『結局いつものメンバーかよ(笑)』

そ『アバンティーズは永久不滅！笑』

エ『なんだそれ(笑)』

お腹が減った俺たち二人は、屋台でたこ焼きを買って残りのメンバーが来るまで沿道に寄りぼぉーっと人の流れを見ていた。

そ『あ、そう言えばさっきえいちゃんの兄貴見かけたよ。』

そらの一言で俺の額には汗が一粒流れた。
人混み独特の蒸しかえった空間には似合わない、冷たい風が通った気がした。

エ『あー…うん。彼女と行くって行ってた』

そ『俺も彼女ほしぃー！』

そんな事を言っているが、こいつは結構モテている。根っからの社交的な性格で、誰とでも仲良く優しく接することができるから知らぬ間に好意を寄せられているのだ。

本人は気付いているのかいないのか、口ではそう言っているが今の所彼女を作ろうとはしていない。俺らとの時間、動画の事に真剣に向き合っている。

これがアバンティーズのリーダーだ。

そ『あ、噂をすれば～』

そらの声にどくんと心臓がなる。
“彼女”になったAをまだ見つけたくなくて。
兄貴の隣で笑うAを想像するだけで胸が苦しくなる。

──────これが恋だと気付くのに、そう時間はかからなかった。

そ『どうしたの？えいちゃん』

俯く俺に心配そうに顔を覗かせるそら。
何もなかったように顔を上げようとしたその時、俺の目には兄貴と

──────知らない女が居た。

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