#0812

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よく晴れた絶好のお出かけ日和の日曜日。
私は鏡とにらめっこしてもうかれこれ２時間になる。





「〜っ、着ていく服がない！！」





まだ数回しか遊んだ事ないけど、エイジくんはオシャレだと知っている。
それに動画でサラッと着ている服も、世間ではだらしないとされている下着姿でさえも着こなしてしまうのが彼だ。





ファッション対決でも常に一位になっちゃうような人に会うのに、何を着ても似合わない気がしてどんどん落ち込んでいく。





そんな時になる携帯。
画面には私の悩みの原因になっている
“エイジくん”の名前。





「もしもし」

エ『もしも〜し？Aちゃんですか〜？』





気分が落ちている私とは正反対な彼の声に少し顔が和らいだ。





「どちら様ですか？」

エ『ねぇなに。エイジだよ(笑)』

「ふふ。どーしたの？」

エ『何時頃出る？迎えいくよ〜』





受話器に耳をやりながら時計を確認すると、もう約束の時間に迫っていた。





「え、もうこんな時間？！」

エ『もう何してたの〜？俺楽しみで昨日から準備してるのに。』




なんておちゃらけて笑うエイジくん。
その後ろからは風の音が聞こえる。





「外にいるの？」

エ『うん。今Aちゃんのコンビニ』

「っ、すぐ行くね！！」





私は半ば無理やりにエイジくんとの電話を切り、山になっていた服の中からロングワンピースを手に取り上着を羽織って家を飛び出した。





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