Uneven＊Wooyoung story＊ ページ42
久しく掛かって来なかった番号からの着信。
それは持ち主と同じで。
気まぐれで、そして鳴る音色はどこかいつも儚く。
その番号がディスプレイに表示されるだけで。
＿＿＿泣きたくなる
＿＿＿『우영』
『もしもし？A？』
『ウヨン…今何時だと思ってる？』
ウヨンからの電話にお決まりとなったこの台詞。
『えっと…外は真っ暗だから。多分夜だと思う…それから…』
時間すら確認出来ない程飲んだ事がその返事からは明らかで。
着信を応答にスライドさせた時には既に鍵と財布だけをコートのポケットに入れていて。
『A、本当にここ真っ暗でこわいから、早く僕を迎えに来てよ…』
耳に充てていた携帯がそう伝える頃には私はウヨンの前に辿り着く。
迎えに来てとせがむ癖に、私のマンション下まで酔っぱらいながらも来るウヨン。
『A、スーパーマンみたい』
鼻頭と目元を赤く腫らしたウヨンがぎこちなく笑うから。
私の胸は苦しくて堪らない。
痛くて痛くて自分がどんな顔してるかなんてわからないけど。
それでも私はウヨンの側に居たくて。
『それを言うならスーパーウーマンでしょ』
あ、そっか。
なんて可愛く笑うウヨンが心底意地らしくて。
ついこの手を伸ばしそうになる。
『ウヨン、飲み過ぎだよ。帰ろう？』
街灯の下で膝を抱えて小さくしゃがみ込んでいるウヨンを立たせれば。
『A、おんぶして』
勘弁してよ。
『A、おんぶっ!』
『A、おんぶだってば〜!!』
はぁ。
『タクシーまでだからね。それ以上は無理！』
わかってると言わんばかりに勢い良く私の背中に飛び乗ったウヨン。
『普通逆でしょ？』
私は必死にウヨンをおんぶするのに、酔ったウヨンはいつも以上に飄々としていて。
『普通って何？僕達の関係そのものに普通なんてあるの？』
そんな言葉を一切躊躇い無く発するから。
私には背中のウヨンが。
ウヨンの言葉が。
重くて重くて。
『重くて死んじゃう』
『ヤダヤダ、Aが死んじゃったら誰が僕をおんぶしてくれるの〜？』
…そんなの。
知らないよ。
コツンと頭の重みが新たに増して。
『Aの背中、暖かいね』
狡い人。
だけど背中で感じるウヨンの心臓はどんな瞬間も正直で。
"僕、愛されたかっただけなのにな”
そう呟く。
もし私に。
違う愛し方が出来たなら。
背中に感じるこの熱を。
当たり前のぬくもりにできたのかな。
続く
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エイジ(プロフ) - 月花さん» お返事遅くなりましてすみません。オーラスから未だ感情が上手く整理出来ずにいます。ひたすらテギョン一色で書き綴った一話でしたが、しがないオクッパの心の内をさらけ出してしまいました。私が次にテギョンに会えるのはドーム。この目にしかと彼を焼き付けてきます。 (2016年7月17日 1時) (
レス) id: d1cda00c22 (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - 久しぶりにエイジさんのお話が読めて嬉しいのと、このお話はテクペンのエイジさんだからこそのお話だなぁと思いました。その距離も関係性も分かってはいるけど、時折辛くなりますよね。店員さんが何を言ったのかが、気になります。切ないけど素敵なお話有難うございます (2016年6月2日 16時) (レス) id: 2db226cba0 (このIDを非表示/違反報告)
エイジ(プロフ) - じゅんたさん» コメントありがとうございます(*^^*)余りにおひさしぶりの更新ですみません。まだまだ、書きたい気持ちはたくさんですので、のんびりとお付き合いいただけると嬉しいです!! (2015年12月2日 18時) (レス) id: 9c27d96a79 (このIDを非表示/違反報告)
じゅんた(プロフ) - 久しぶりのエイジWorld堪能しました。ありがとうございます(人´∀｀) (2015年12月2日 6時) (レス) id: 017662d541 (このIDを非表示/違反報告)
エイジ(プロフ) - りえぞうさん» コメントありがとうございます。嬉しいです、オクッパ同士ですね♪これからも、テギョン溺愛で行きますので、また遊びに来てくださいね!!私も、初めまして♪こんばんは♪(*^^*) (2015年8月16日 23時) (レス) id: 9c27d96a79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エイジ | 作成日時：2015年6月7日 22時
