小さな君の小さな我が儘2＊Taecyeon story ページ16
＊テギョンside＊
腕の中にすっぽりと納まる小さなAが可愛くて仕方無いでいれば、無意識に抱きしめている腕に次第に力が込められていく。
『テギョン。苦しいよ!?』
文句を言いながらも、俺の胸に額を擦り付けてくるAが愛しくて。
我慢できずに、俺は腰を屈めてもう一度唇にキスをすれば。
君は、ふんわりと笑って俺を見つめるから。
あぁ。
もう。反則だって。
堪らずに深いキスをしたくなってAの細い腰を抱き寄せ、奪った唇を抉じ開け絡めた俺の舌。
ん!?
だけど感じる違和感。
『A、お前。熱くない!?』
Aの額に右の手のひらを当てて、自分の額の温度と比べれば。
やっぱり、熱い。
『お前、疲れてんじゃなくて、熱出てるんだよ』
『え!?本当!?大変!!』
いきなり慌て出すA。
『慌てんなって。薬飲めば治るだろ!?』
俺はキッチンの横のキャビネットに薬を取りに行こうとするのを、Aに腕を掴まれて制止される。
何？
『大変ってことは、そういうことじゃなくて。
テギョンに移したら大変ってこと。テギョン。せっかく来てくれたのに悪いけど、今日は帰って!?ね!?』
はぁ!?
そのくらいで移らないでしょ。
『A。お前そんなの気にしてんの!?』
『そんなのじゃないよ。テギョンが熱出すのと私が熱出すのとじゃ違いすぎるでしょ!?』
そう言いってAが俺の背中を押しながら、俺をどんどんと玄関の方へと追いやる。
ついに玄関まで追いやられた俺は振り返ってAの腕を掴んだ。
『なぁ、本気で俺に帰れって言ってんの!?自分の彼女が熱出してるのに、彼氏の俺がお前を放っておいて平気で帰っていけるとでも思ってんの!?』
腕を掴まれたAは、俯いて俺を見ようともしないから、掴んでる腕をわざと強く握った。
『テギョン。痛いよ』
ふざけんなよ。
俺の胸の方がよっぽど痛いよ。
情けなくて堪んないよ。
『そんなに俺を不甲斐ない男にしたい訳!?』
『だって…』
『お前が逆の立場でも素直に帰るのかよ!?なぁ、答えろって』
堪らなくなってついキツい口調になった俺に、Aの肩がビクリと揺れて。
それが余計に俺を情けなくさせた。
『もう一度聞くけど。俺、帰るの!?』
Aは俯いたまま、最後まで俺を見ずに一回だけ小さく頷いた。
『あっそ。じゃ、帰るわ。薬飲んで休めよな』
俺は靴を履いて振り向かずにAの部屋を後にした。
ドアが閉まった後、鍵がガチャリと掛けられた音が静かな踊り場に響いた。
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エイジ(プロフ) - 月花さん» お返事遅くなりましてすみません。オーラスから未だ感情が上手く整理出来ずにいます。ひたすらテギョン一色で書き綴った一話でしたが、しがないオクッパの心の内をさらけ出してしまいました。私が次にテギョンに会えるのはドーム。この目にしかと彼を焼き付けてきます。 (2016年7月17日 1時) (
レス) id: d1cda00c22 (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - 久しぶりにエイジさんのお話が読めて嬉しいのと、このお話はテクペンのエイジさんだからこそのお話だなぁと思いました。その距離も関係性も分かってはいるけど、時折辛くなりますよね。店員さんが何を言ったのかが、気になります。切ないけど素敵なお話有難うございます (2016年6月2日 16時) (レス) id: 2db226cba0 (このIDを非表示/違反報告)
エイジ(プロフ) - じゅんたさん» コメントありがとうございます(*^^*)余りにおひさしぶりの更新ですみません。まだまだ、書きたい気持ちはたくさんですので、のんびりとお付き合いいただけると嬉しいです!! (2015年12月2日 18時) (レス) id: 9c27d96a79 (このIDを非表示/違反報告)
じゅんた(プロフ) - 久しぶりのエイジWorld堪能しました。ありがとうございます(人´∀｀) (2015年12月2日 6時) (レス) id: 017662d541 (このIDを非表示/違反報告)
エイジ(プロフ) - りえぞうさん» コメントありがとうございます。嬉しいです、オクッパ同士ですね♪これからも、テギョン溺愛で行きますので、また遊びに来てくださいね!!私も、初めまして♪こんばんは♪(*^^*) (2015年8月16日 23時) (レス) id: 9c27d96a79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エイジ | 作成日時：2015年6月7日 22時
