小さな君の小さな我が儘1＊Taecyeon story ページ15
＊テギョンside＊
昼過ぎの撮影が終わり珍しく明るいうちに帰れることになった俺は、迷わずAの家へと向かう。
Aはまだ仕事だろうから今日は俺が夕飯を作ろうと近所のスーパーに寄り。
適当に食材を買い揃えながら、足早になる自分が居るのに気づいて覗きこんだスーパーのミラーには、弛みまくった顔の俺がいて。
何だかそれが堪らなく嬉しかった。
メンバーが見たら、きっとだらしない顔だって弄られるような、そんな顔が映っていたけど。
俺は自分で想っている以上にAのことが好きなんだって。
そう感じ取れれば、益々弛んでいく俺の顔。
だけどこれ以上ニヤケるのは流石にまずいだろうと、並んだレジの前で何とか顔を引き締めた。
玄関で靴を脱いで、キッチンで買ってきた物達を冷蔵庫へと片付け始める。
すると、パタパタと聞こえてくるスリッパの音。
リビングのドアが開いて、ひょこっと顔だけを出したA。
あぁ。
可愛い。
そんなAのちょっとした姿を見ただけで、ほだされてる俺ってどうなのよ…。
はぁ。参るよ。まったく。
『おかえり、A』
お帰りなんてなかなか言う機会が無いからか、
少し照れたように俺が言えば。
『ただいま、テギョン』
頬を赤く染めハニカミながら嬉しそうに微笑むA。
あぁ。もう。
本当に、堪んないよ。
俺。こんなんで、大丈夫なのかよ。
ん?
何故かリビングに入って来ないA。
『なぁ、A。もう仕事終わったの!?随分早くないか!?』
シンクで手を洗いながらAを見れば、まだ赤い顔のままで俺をドア越しに覗いていて。
どんだけ恥ずかしがり屋だよ。
ほら、早く入って来いって。
俺を抱き締めに来てよ。
ただいまのキスくらいしてくれるんだろ!?
なぁ。
A。
『今日はもう疲れたから、フレックスにしてきたよ。まさかテギョンが居るとは思ってなかったから…』
段々小さくなるAの声。
『何だよ、俺が居ちゃ悪いのかよ!?』
わざとらしく拗ねて見せれば。
『違う…。違うよ、テギョン。嬉しくて、どうしたらいいのかわかんなくなったの』
そう言いながらさっきよりも少しだけドアを開けたAと目があった。
何だよ、それ。
これ以上俺をほだしてどうすんの!?
見つめ合ったまま俺は両手を広げた。
するとおずおずと近づいてくるA。
最後まで近づけば俺達はぴったりとくっついて。
『テギョン。ただいま』
『ん。おかえり』
甘い甘いキスを腕の中の君に落とした。
小さな君の小さな我が儘2＊Taecyeon story→←めくれたオレンジ４＊Nichkhun story＊under
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 169人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
エイジ(プロフ) - 月花さん» お返事遅くなりましてすみません。オーラスから未だ感情が上手く整理出来ずにいます。ひたすらテギョン一色で書き綴った一話でしたが、しがないオクッパの心の内をさらけ出してしまいました。私が次にテギョンに会えるのはドーム。この目にしかと彼を焼き付けてきます。 (2016年7月17日 1時) (
レス) id: d1cda00c22 (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - 久しぶりにエイジさんのお話が読めて嬉しいのと、このお話はテクペンのエイジさんだからこそのお話だなぁと思いました。その距離も関係性も分かってはいるけど、時折辛くなりますよね。店員さんが何を言ったのかが、気になります。切ないけど素敵なお話有難うございます (2016年6月2日 16時) (レス) id: 2db226cba0 (このIDを非表示/違反報告)
エイジ(プロフ) - じゅんたさん» コメントありがとうございます(*^^*)余りにおひさしぶりの更新ですみません。まだまだ、書きたい気持ちはたくさんですので、のんびりとお付き合いいただけると嬉しいです!! (2015年12月2日 18時) (レス) id: 9c27d96a79 (このIDを非表示/違反報告)
じゅんた(プロフ) - 久しぶりのエイジWorld堪能しました。ありがとうございます(人´∀｀) (2015年12月2日 6時) (レス) id: 017662d541 (このIDを非表示/違反報告)
エイジ(プロフ) - りえぞうさん» コメントありがとうございます。嬉しいです、オクッパ同士ですね♪これからも、テギョン溺愛で行きますので、また遊びに来てくださいね!!私も、初めまして♪こんばんは♪(*^^*) (2015年8月16日 23時) (レス) id: 9c27d96a79 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：エイジ | 作成日時：2015年6月7日 22時
