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『 うっっっわぁ…禍々しいなほんと 』
どうやったとか、正直全く覚えてないけど取り敢えず悟の世界に来れたらしい。だって雰囲気がまるで違う。
私がなんの害もなくここに立っていられるって事は悟は1km以内に居るってことか。1km以上離れたら心臓が破裂するらしいし。
『 あ、あー…悟？来れたんだけど此処が何処か分かんないから来てくれないかな 』
“｢ あﾞ？そーいえば呼んでたな、Aの事。了解、今向かって……なんだ、スグじゃん。上見て、歯食いしばってて持ち上げるから！ ｣”
そんな悟の気遣いも虚しく、3秒もしない内に私は地面とグッバイしていた。
悟とはもう結構長い付き合いなのに悟が飛べるの知らなかったよ…。
『 は？……うぉあああ！？悟って飛行可能なの！！？！？早く言えよ！！！ビックリしたじゃん！！！っ！！たァ！！舌噛んら……！！ 』
｢ 僕、歯食いしばってろって言ったよね？ ｣
『 ものの数秒で理解して行動に移せるか！！！常識の事母体に忘れてんぞ 』
｢ っは、酷ぉ〜〜☆…… ｣
いつもの如くハイテンションで会話をするものの、やはり悟には覇気が無いし、空元気感が否めない。
かくいう私もそうなのかもしれないが。
んまぁキツいよね〜〜〜〜。教師的に弱い部分見せるのはナンセンスとか言ってたし。
そんな悟の事だから生徒さん達の前では変に格好付けて、いつもより少しウザくなるんだろうな。ガキみたいな人だな、27のクセに。
『 …また4人でお母さんのおにぎりでも食べたいね 』
｢ ……うん…僕はケーキとかがいいけど ｣
『 そこは何でもいいだろ 』
心做しか、私を抱える腕の力が強くなった気がした。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
｢ ！……遅かったじゃないか、悟…と、君は… ｣
『 久しぶり、傑。私大きくなったかな。 』
｢ ……悟、少し二人にしてくれないか？ ｣
｢ は？する訳ないだろ ｣
｢ 頼む ｣
｢ っ…、1km以上は離れらんないから ｣
そう吐き捨てて、私にマーキング的なのをした後、悟は空へと浮かんで行った。
この狭い路地裏には、満身創痍の傑とクソガキの私だけ。
今まで会っていたにも関わらず、初めての二人きりという空間に少し緊張していた。
｢ 大きくなったね ｣
『 ね、ごめんね会いに来なくて 』
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