無個性って馬鹿にされたから五条悟召喚したンゴwww【MHA】【呪術廻戦】 (ページ27)

今日:41 hit、昨日:146 hit、合計:136,915 hit

26 ページ27

・

『お兄さん何してんの？ニート？』

｢あ？……どっか行けガキ。俺はガキが嫌いなんだよ。｣

『へぇ。で、ニートなんですか？』

｢チッ…。違う。｣

『 ……ヒーロー？』

｢ ……………違う｣

『そう、じゃあ悩み聞いてくれませんか』

自販機の横にもたれかかっている、やけにイケメンな人に話しかけた。よく見たらツキハギフェイス。それでも結構イケメン。

｢解決はしてやらねぇぞ｣

『聞いてくれるだけで十分ですよ。』

｢ …… ｣

そう言うと、目を閉じて何も言わずに私の声に耳を傾けてくれる。

『 ……私、雄英生なんですよね。見たまんまですけど。しかもヒーロー科で。』

｢言われてみれば、雄英の制服だな。｣

『言われてみれば、って…まぁいいや。
その、ヒーロー科に通い始めたのにも関わらず別にヒーローになりたい訳でもなくて……、進路に…悩んでて。』

｢別に、そんなん気にする必要ないだろ。何を気にしてんだよ、お前は｣

『私、あんまりヒーロー好きじゃないんですよ。』

初めて、人に本音を打ち明けた。

私はヒーローが好きじゃない。
良いヒーローを見た事がないから。

｢ ……なんで｣

『 ………うち、母子家庭なんだけどさぁ〜…半年前ぐらいから、お母さん…変で……っ…！』

｢ …俺が泣かせたみてぇになるだろ、泣くなガキ｣

ごめん、と言って私は目元を拭った。

最悪だ、人の…しかも初対面の年上男性の前で泣いてしまうなんて。恥ずかしい…恥ずかしい、恥ずかしい！！

だけど、悩みを話せて良かった。こんな話、友達にも先生にも……悟にも、できっこないから。

今はただ、お兄さんの興味の無さが心地よい。

『なんかごめんね。話聞いてくれてありがとう、お兄さん。……あ、名前… 』

｢は？聞いてどうすんだよ。｣

『お兄さんと知り合いになる。連絡先教えてよ』

｢はっ、知り合いになってなにすんだよ｣

『私の悩みの吐きどころになってもらう！そしていつか友達になる！！』

話を聞いてもらいまくって、いつかお兄さんの話も聞きたい。

悩みなんて、浅い関係の方が案外話しやすいみたいな所あるしね。……お兄さん、なんか顔暗かったし。

聞いてもらうだけってのもね。

・