CASE10 9 ページ36
茶髪の男が人待ち顔で出入り口に佇んでいた。
高木である。
数名と一緒に下りてきたものの、一人だけ、残った。
このビルには様々な業種が入っている。
仕事帰りのサラリーマンや彼のような学生が次々にエレベーターから吐き出されて来る。
彼は誰かを待ちながら、ぼんやりと雑踏を眺めている。
「あー。疲れたー。」
「相葉さん、声がデカいよ。」
「コレが普通ですー。デカくないですぅ。」
信号待ちをしている二人の男性。
一人は手足が長く、背も高い。もう一人は細っこくて背もそんな高くない。
聞くともなしに聞こえてくる会話はまるでコントのよう。
「そこのコンビニに寄って帰ろうね。」
「一人で行けよ。先に帰ってるから。」
「えー。一緒に行こうよ。からあげマン欲しいでしょ？」
「欲しくない。ってか、昨日もからあげ食ってたじゃねえか。」
「それと、トマトね。」
「今日もなの？」
「店が違えば味も違うし、今日はトマトじゃなくて枝豆ね。」
「飲む気マンマンじゃねぇか。」
「うん、だから一緒に飲もうよ。ね？」
「ヤダ。お勉強するもん。」
「ええ。おれ一人で飲むの？可哀想じゃん。」
会話を聞きながら、おもわず頬が緩む。
と、不意に声が隣から聞こえてきた。
「どうしたの。知り合い？」
にこやかに笑い横に立っていたのは森本だ。
「いや。知らない。漫才みたいで、可笑しくて、つい。」
「そか。ってかさ。俺待ってたの？なんか用事？」
「うん、まあ。そんなこと。」
二人、並んで歩き出す。
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ちえさん(プロフ) - のんさん» のんさん。ありがとうございます！なんか憧れがあるんですよ。かゆいところに手が届くBAR(笑)。楽しんで貰えて何よりです。頑張りま〜す！ (2017年5月24日 15時) (
レス) id: 7fbfbb978f (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - 読了です！楽しかった〜。この話、最後にかっこいいところ全部マスターが持っていきましたね、惚れちゃいそう。そしてなんだかんだと皆仲間思いで…でも大野さんはまだ腹に一物ありそうな…。これからまた読み直して暫く余韻に浸りたいと思います(´ω｀) (2017年5月24日 9時) (レス) id: 6cd725b9c2 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - ねこにゃんさん» ねこにゃんさん。こんにちは。コメントありがとうございます！楽しんでいただけましたか？またお話が出来上がったら、必ずアップしますね。ありがとうございました〜 (2017年5月8日 19時) (レス) id: 6768eaa269 (このIDを非表示/違反報告)
ねこにゃん(プロフ) - ちえさん、面白かったです！今回はいろんな謎がありましたね〜。ニノさんの事も相葉さんの事。アイドルコンビの活躍にさりげなく謎が絡んでしてとても面白かったです。続編…あってほしいなあ〜 (2017年5月8日 18時) (レス) id: 9c10047ce3 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - あむむさん» あむむさん。こんにちは。いつもありがとうございます。むふふ。仕掛けが効いてますか？なら作者冥利に尽きるというもの。最後まで楽しんでいただけると嬉しいです。 (2017年5月3日 19時) (レス) id: 7fbfbb978f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちえさん
| 作成日時：2017年5月1日 12時
