case9 9 ページ49
「SNS、こえぇな。」
そう感想を漏らした後、大野が口を開く。
「イニシャルNの人は自宅に帰ってないってきいたよ？署で寝泊まりしてるって。」
そうなのだ。
交番を取材するマスコミが増えており、イニシャルがＮの警官が寮や自宅まで追い回されるのを防ぐために上層部が判断した。
早く何とかしてやらなきゃ、という大野。
「そもそもさ。イニシャルにしても、交番勤務にしても、二宮を指しているとしか思えないでしょ？
犯人は警察内部の人の犯行じゃねえの？」
櫻井は言葉を選びながら話す。
「確かに、二宮の能力は極秘扱いですし、一巡査のいる場所を特定するのは簡単ではありません。
しかし、二宮のウワサは広範囲に広がっています。
考えたくはありませんが、友人等に不用意に話をした可能性もあると思っています。」
「え？それって情報漏洩って事ですか？。」
松本が目を見開く。
櫻井は首を横に振り、
「そこまで大げさでなくとも、例えば酒の席で話題になったり・・・・
そもそも、あいつらの検挙率の高さとウワサがきっかけで俺たちも知り合いになれたんだし。警察って枠は設けない方がいいと考えていますが。」
「そっか・・・。」
大野は前のめりになっていた体をポスンと椅子に戻した。
「あー。残念。警官って特定出来ればすぐ捕まえられると思ったのになぁ。」
そのきれいな顔の中で唇が派手に尖る。
「何にせよ、早く解決してやらないとね。みんな疲れちまう前にさ。」
その会議の帰り道。松本がポツンと呟いた。
「これだけマスコミを騒がせて、犯人は何をしたいんですかね。」
・
数日後。
櫻井は、本庁の階段を駆け下りていた。
焦ったようなその顔。
耳元で叫んだ松本の声が頭に響いている。
ーー『二宮が倒れました！』
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ちえさん(プロフ) - へへへへさん» へへへへさん。編集さんかな？コメントありがとうございます。拙い文章から作者が込めた部分も感じ取ってくださって、本当に嬉しいです！ありがとうございました。 (2017年3月12日 13時) (
レス) id: 7fbfbb978f (このIDを非表示/違反報告)
へへへへ - 初コメントです♪最後まで一気に読ませていただきましたー(^^) ちえさんのお話は、身近にある願いとか思いなどが二人の言葉に反映されていて「うん。うん」と頷ぎながら読んでいます♪また、にのあいさんがほんわかしていて素敵♪次回も楽しみです♪編集でしたー (2017年3月12日 13時) (レス) id: c1d451b5a9 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - tumireさん» tumireさん。コメントありがとうございます。うまく描写出来ないことが多いので、情景が浮かぶような、と言っていただいてとても嬉しいです。応援、感謝です！ (2017年3月8日 8時) (レス) id: 7fbfbb978f (このIDを非表示/違反報告)
tumire(プロフ) - 初めまして、ツクールで初めてコメントします。バデイ最初から拝見させて頂いててすごく面白いです。ちえさんの情景が浮かぶような文章とにのあいコンビが絶妙で大好きです。これからも素敵なお話楽しみにしています、応援しています。 (2017年3月8日 1時) (レス) id: c4105aaa07 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - にのたんさん» にのたんさん。ありがとうございます！気合い入れて頑張ります！ (2017年3月2日 21時) (レス) id: 7fbfbb978f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちえさん
| 作成日時：2016年12月1日 12時
