case7 33 ページ13
「仕事中だからどうかと思ったんだけどさ・・・」
頭を指の先で掻きながら、照れたように問うてきた。
「二宮と相葉、今、どうしてんの？
病院、いってきたんでしょ？」
先ほどまでとは雰囲気がまるで違う、普段の大野の姿に櫻井も笑みを浮かべる。
「熱は高いんですが、命に別状はありません。
ただ・・・。
あれ以来、眠ったままだと。」
途端、わかりやすく大野の顔が曇る。
「エライもん、見せちまったからな・・・」
しょげかえり、額に手を当てて俯いている。
結局、二人の九州研修は取り消されることとなった。
ターゲットの二人が確保されてしまえば、二宮をここから追い払う必要もなくなったということだ。
チケット代のキャンセルは出来なかったが、そのほかの諸費用が浮いたといって、一課長はじめ総務も喜んでいた。
経費にシビアなのは喜ばしいことなのだが、一課長の態度は決してほめられたものではないと櫻井は感じている。
・
「翔君。」
大野に呼ばれて櫻井は我に帰る。
「ちゃんと療養させてやってね？治療費はこっちが払うから、遠慮するなって。」
ぼそぼそと呟く大野。
「伝えます。」
返事を聞いて頷きつつも大野の顔は曇ったまま。
櫻井は大げさにため息をついて見せる。
「そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。若いんだし、すぐ良くなりますって。
それに、相葉がしっかりついてます。」
その言葉に、大野は目元に柔らかな皺を刻んだ。
「そか。なら、安心かな？」
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ちえさん(プロフ) - へへへへさん» へへへへさん。編集さんかな？コメントありがとうございます。拙い文章から作者が込めた部分も感じ取ってくださって、本当に嬉しいです！ありがとうございました。 (2017年3月12日 13時) (
レス) id: 7fbfbb978f (このIDを非表示/違反報告)
へへへへ - 初コメントです♪最後まで一気に読ませていただきましたー(^^) ちえさんのお話は、身近にある願いとか思いなどが二人の言葉に反映されていて「うん。うん」と頷ぎながら読んでいます♪また、にのあいさんがほんわかしていて素敵♪次回も楽しみです♪編集でしたー (2017年3月12日 13時) (レス) id: c1d451b5a9 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - tumireさん» tumireさん。コメントありがとうございます。うまく描写出来ないことが多いので、情景が浮かぶような、と言っていただいてとても嬉しいです。応援、感謝です！ (2017年3月8日 8時) (レス) id: 7fbfbb978f (このIDを非表示/違反報告)
tumire(プロフ) - 初めまして、ツクールで初めてコメントします。バデイ最初から拝見させて頂いててすごく面白いです。ちえさんの情景が浮かぶような文章とにのあいコンビが絶妙で大好きです。これからも素敵なお話楽しみにしています、応援しています。 (2017年3月8日 1時) (レス) id: c4105aaa07 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - にのたんさん» にのたんさん。ありがとうございます！気合い入れて頑張ります！ (2017年3月2日 21時) (レス) id: 7fbfbb978f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちえさん
| 作成日時：2016年12月1日 12時
