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断片的な記憶はあるけど、しっかりと目が覚めたのは、自分の部屋だった。
天井の灯りが眩しい。
そっと、額に手が載せられて、うん、下がってきたって声がする。
ん・・相葉さん・・・？
「目ぇ覚めた？ちょうど良かった。
薬飲まないといけないから、なんか胃に入れないとね。からだ起こすよ、よっと。」
支えられて身体を起こすと、右手は包帯でぐるぐる巻きにされていた。
「ヒビが入ってたから、副え木みたいなので固定されてんの。熱は骨折からだって。痛む？」
ゆるゆると首を横に振る。
そっか。まさか折れてるとは思わなかったな。
薬のお陰か、脈打つような痛みは和らいでいる。
ねえ、あいつどうしてる？。
生きてる？
「起き抜けに、なに、物騒な話してんの。」
大野さんがペタペタとベッドわきに座る。
一緒に来たらしい櫻井さんはささっと診察し軽く頷くと、子どもにするように俺の頭を撫でた。
その仕草がなんだか照れくさい。
相葉さんに至っては、松本さんが持ってきたおかゆを受けとり、左利きだから大丈夫だというのに、食べさせるといって聞かない。
背中にクッション入れて姿勢を整えると、
「はい、あーん。」
超絶、恥ずい。それでも口を開ければ満足げに微笑んだ。
「ひどい目にあったな。ごめんな」
大野さんがそっと右手を撫でた。
ね、それよりさ。大野さん、あいつに会った？
会社も辞めるような勢いだったし、俺、こんなだし。
あいつ、死んじゃうんじゃないかと思って、心配なの。
「奴は大丈夫。心配すんな。」
「そうそう。にのは怪我を治せばいいの。」
大野さんと櫻井さんの言い方に、俺はムッと口を噤む。
話してくんなきゃ食べないから。
「・・・・・もう・・・・。」
お粥を持っている相葉さんがため息をついた。
「送ってくれた住所に着いた時、にのちゃんは朦朧としてて、話を聞けなくて。
テーブルに名刺が載ってたから、会社で待ち伏せして捕まえた。あ、逮捕じゃないよ。
今は翔ちゃんの知り合いの病院でアル中の治療中。安心した？」
あ・・・
ぽすりとクッションに体重を預ける。
「俺はにのに怪我させた奴なんか警察に突き出せって言ったんだけどね。」
大野さん・・・・その顔怖えぇ。
でも、櫻井さん。顔見ただけで治療しなくちゃってわかったの？
櫻井さんは眉を下げた。
「俺はにのを病院に連れてったからね。相葉くんの判断じゃないの？」
相葉さんの？
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ちえさん(プロフ) - あんずさん» あんずさん、コメントありがとうございます。にのちゃんにも言葉をありがとう。退院の時の賑やかな感じは書いていてとても楽しかったです。 (2022年6月2日 23時) (
レス) id: 94c3edab09 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - にのちゃん退院おめでとうですね。揃うとやっぱりにぎやかで楽しそうな大野荘(*^^*) また病院行きだけど1人じゃなくてよかったです。更新ありがとうございました！ (2022年6月2日 23時) (レス) @page42 id: a42c516e80 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - ねこにゃんさん» ふふっ。大野荘の大野さんはお仕事が繊細だから嫌いなものは全力で拒否ってしまうのです 笑 コメントありがとうございます ねこにゃんさまのお話があったから生まれたシリーズなので楽しんで貰えて嬉しかったです( ´ー`) (2022年6月2日 19時) (レス) id: 94c3edab09 (このIDを非表示/違反報告)
ねこにゃん(プロフ) - ちえさん！ついに、にの♡まさき♡ペアが誕生しましたね！嬉しい〜〜。それにしても蚊に驚いて壁をぶち壊すなんて…大野さんの怪力ぶりに驚きです。そんなに蚊が嫌いなのね（笑）お話、ありがとうございました(^▽^) (2022年6月2日 19時) (レス) @page42 id: 13f4972941 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - ねこにゃんさん» ねこにゃん様、いつもありがとうございます。ナニカって連れて行っちゃうの？！それは困りますね💦。モンチッチにのちゃんならポケットサイズかも(笑)。相葉さんに守ってもらいましょうか。 (2022年2月24日 23時) (レス) id: 94c3edab09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちえさん
| 作成日時：2021年10月2日 17時
