２ ページ3
「なんないんじゃない？そもそも占いなんて、信じてる人がお客様でしょ。」
不満げな相葉さんに櫻井さんが言葉を重ねる。
「ここに店を構える前から少なからずいたよ、ああいう人。
まあ、避けて通れない問題なのかな。占いが当たらない、インチキだ、デタラメだって言うのは。
不確かな未来の事を占うから、当たらないこともあるのはしょうがない。
でもね？不安だった気持ちを少し救ってあげられたら俺らの勝ち。ダメなら負け。そうやって、少しずつ信頼されて、今の俺たちがあるんだよ。」
櫻井さんが俺と相葉さんをしっかりと見つめてる。
自信というか、大野さんへの信頼というか。積み上げたきたものを感じる。
大野さんは少し照れたように鼻の頭を掻いていた。
「それで？今回はなにか対処するの？」
松本さんがコーヒーを運んできた。
「あんがと、まちじゅん。お、良い香り。豆変えた？」
「ブレンドの配合変えただけだよ。気に入った？」
「うん。えーっと。何だっけ。あ、対処か。
俺らは別に、何も。それをするのはSHOでしょ。」
それっきり、大野さんはコーヒーを楽しんでいる。
「それでいいの？」
相葉さんの心配そうなら顔をみて、櫻井さんが笑顔を見せる。
「そもそもね？こういう細かいルールはSHOが決めたことなんだよ。大野さんの影響力をひどく心配してね。
紹介サイト見た事あるし、その中の一人に話も聞けたけど。
詳細を書こうとすると、必ず文字化けするらしい。
これはほぼ100パーで起こるらしいの。
だから、こういうサイトを立ち上げてる人たちは大野やSHOの力を信じてますって。
ね？例え紹介サイトが立ち上がっても、安全なんだよ、うちは。」
なるほどね。
「それに、さっきの彼みたいな事、いわゆるルール違反ね？それをした人はもちろん、その人に大野を紹介した人も大野との連絡が取れなくなるってのがあるんだ。
もちろん占いの予定が入っていてもキャンセルされる。
だから大丈夫なんだよ。
ね？二人とも安心した？」
俺も相葉さんも感心して頷くばかり。
あ、でも。誰の紹介かわかんないんじゃないの？
「分かるよ？SHOだからね。必ず見つける。」
・・・・こわっ
「しっかし、みっともねえ奴だったな。
紹介者も大変だよ、あんな人を紹介しちゃって。嘘ばっかだったじゃん。」
コーヒーを配り終わった松本さんが、ソファの端っこに座ってそんなことを言う。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 228人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちえさん(プロフ) - あんずさん» あんずさん、コメントありがとうございます。にのちゃんにも言葉をありがとう。退院の時の賑やかな感じは書いていてとても楽しかったです。 (2022年6月2日 23時) (
レス) id: 94c3edab09 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - にのちゃん退院おめでとうですね。揃うとやっぱりにぎやかで楽しそうな大野荘(*^^*) また病院行きだけど1人じゃなくてよかったです。更新ありがとうございました！ (2022年6月2日 23時) (レス) @page42 id: a42c516e80 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - ねこにゃんさん» ふふっ。大野荘の大野さんはお仕事が繊細だから嫌いなものは全力で拒否ってしまうのです 笑 コメントありがとうございます ねこにゃんさまのお話があったから生まれたシリーズなので楽しんで貰えて嬉しかったです( ´ー`) (2022年6月2日 19時) (レス) id: 94c3edab09 (このIDを非表示/違反報告)
ねこにゃん(プロフ) - ちえさん！ついに、にの♡まさき♡ペアが誕生しましたね！嬉しい〜〜。それにしても蚊に驚いて壁をぶち壊すなんて…大野さんの怪力ぶりに驚きです。そんなに蚊が嫌いなのね（笑）お話、ありがとうございました(^▽^) (2022年6月2日 19時) (レス) @page42 id: 13f4972941 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - ねこにゃんさん» ねこにゃん様、いつもありがとうございます。ナニカって連れて行っちゃうの？！それは困りますね💦。モンチッチにのちゃんならポケットサイズかも(笑)。相葉さんに守ってもらいましょうか。 (2022年2月24日 23時) (レス) id: 94c3edab09 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちえさん
| 作成日時：2021年10月2日 17時
