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「そう。にのちゃんがね？ずっと言ってたの。
悪い人じゃないって。何度も。
そこまで言うなら、何か理由があるんだろうと思って、本人に聞いたんだ。
あいつね。会社から泣きながら出てきたんだ。
辞表を出してきましたって言って。
後ろには心配そうに見守る部下みたいな人が何人もいてね？そんなんでも人柄がわかったよ。
にのちゃんの言葉を伝えたらもう大泣きだったよ。
酷いことしたのにって。
胸につかえてること全部話せたんじゃないかなぁ。
話を聞いて、その、警察官としてね？まずは治療かなって思ったの。」
そっかぁ・・・
あ、あのさ？あの人何も悪いことしてないよ？
この怪我だって、オレの不注意なんだからね？
「もう、わかったって。」
そう言うと、相葉さんは大袈裟にため息をついた。
「にのちゃんのそういうとこ、俺、好きなんだよな。世間を斜めに見てるくせに、妙に情に絆されるっていうか。」
真顔で言われて、照れくさくて。
つい、右手で肩パンしようとして・・・
いっ・・・た
「あ、こら、馬鹿。」
「おいこら。相葉ちゃん。早く休ませてやれよ。」
「まどろっこしいな、俺が食べさせようか。」
松本さんを除く3人が枕元でもめる。
「ほらほら。どいた、どいた。寄ってたかって世話を焼くと食事も喉を通らねぇよ。」
松本さんが冗談を交えて三人をどかし、用意してきた水を差し出した。
薬を飲んだのを確認すると安心したのか、大野さんと櫻井さんが仕事に戻ると言って部屋を出た。
松本さんも食器を引いていった。
みんな、ありがとう。心配かけてごめんなさい。
相葉さんが布団を整えてくれて、明かりを消す。
カーテンの隙間から漏れ入る明かりが陽の高さを知らせてくれた。
え、昼なの？
「んー。11時くらいかな。心配しなくても翔ちゃんたちはちゃんと仕事に行くって。
にのちゃんはしっかり休むのが今日の仕事。」
ん・・・
それに薬が効いてきたのか、眠気が強くなる。
「にのちゃん。早く治るといいね。」
ポンポンと布団を叩かれると、更に眠気が強くなった。
遠くなる相葉さんの気配。
せめてドアが閉まるまでは起きていようと薬に抗う。
それなのに、いつまでもドアの音は聞こえてこず。
まどろみの中、額に柔らかい感触が・・・
あったような・・・
なかったような・・・
判然としないまま・・・・
おわり
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ちえさん(プロフ) - あんずさん» あんずさん、コメントありがとうございます。にのちゃんにも言葉をありがとう。退院の時の賑やかな感じは書いていてとても楽しかったです。 (2022年6月2日 23時) (
レス) id: 94c3edab09 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - にのちゃん退院おめでとうですね。揃うとやっぱりにぎやかで楽しそうな大野荘(*^^*) また病院行きだけど1人じゃなくてよかったです。更新ありがとうございました！ (2022年6月2日 23時) (レス) @page42 id: a42c516e80 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - ねこにゃんさん» ふふっ。大野荘の大野さんはお仕事が繊細だから嫌いなものは全力で拒否ってしまうのです 笑 コメントありがとうございます ねこにゃんさまのお話があったから生まれたシリーズなので楽しんで貰えて嬉しかったです( ´ー`) (2022年6月2日 19時) (レス) id: 94c3edab09 (このIDを非表示/違反報告)
ねこにゃん(プロフ) - ちえさん！ついに、にの♡まさき♡ペアが誕生しましたね！嬉しい〜〜。それにしても蚊に驚いて壁をぶち壊すなんて…大野さんの怪力ぶりに驚きです。そんなに蚊が嫌いなのね（笑）お話、ありがとうございました(^▽^) (2022年6月2日 19時) (レス) @page42 id: 13f4972941 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - ねこにゃんさん» ねこにゃん様、いつもありがとうございます。ナニカって連れて行っちゃうの？！それは困りますね💦。モンチッチにのちゃんならポケットサイズかも(笑)。相葉さんに守ってもらいましょうか。 (2022年2月24日 23時) (レス) id: 94c3edab09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちえさん
| 作成日時：2021年10月2日 17時
