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『ねえ、悪いんだけと、お茶貰える？』
『あ、お待ちを。すぐ…』
『いいよ、そっちに行く。黒須、メールチェック頼むね。』
そう言ってノコルは応接室へと向かう。
上手く人払いしてくれたようだ。。
黒須はすぐに送金先を突き止め、その意外性に眉を潜めた時、ふと。
黒須は視線を感じた。
しまった。
画面を除き込み、マウスを操作する触りをしながら、自分の警戒レベルを上げる。
もう視線も気配は感じられないが…
いや。
帳簿に不審な動きがあれば、ここにチェックしにくると読まれたってわけだ。
狙いはノコルか…
いや、そうとは言い切れないのか？
この部屋に来た時、俺等は全くの無防備だった。
なのに、狙われなかった…。
しかし、視線の切り上げ方、気配の消し方。
それなりに訓練を積んでいると見て良い。
ターゲットが予定より早く来たことによる計画の狂いと考えたほうが自然だ。
事務室のパソコンに隠れるように、黒須は視線を巡らせる。
幸いノコルはまだ隣の部屋で談笑しているようで、笑い声が微かに響いてくる。
ここを狙うとすれば向かいの建物。窓が2箇所開いている。
あっちは角度的に難しいが、あそこの窓なら並の腕でもイケル。
そう検討をつけたとき、チリっとするような気配を感じた。
間違いない、あそこだ。
そっと銃をかまえる黒須。
ギリギリ射程だな。いけるか？
「黒須、どうだ？」
ノコルが戻った瞬間、気配が濃厚に立ち上り、黒須は狙撃を確信する。
「伏せろ、ノコルっ！」
銃声が2発轟いた。
・
『お…脅されていたんです。息子の通う学校名を出されて、失いたくなければ、言う通りにしろと。』
通報を受けてやってきたチンギスの部下たち。
彼等の前で項垂れているのは事務長だった。
少額のお金を引き出し、この孤児院の口座に振り込めと言われた。
お金を取ったわけじゃないから、犯罪にはならない。ただ、こんな事をしていればいつか、ムルーデルの社長か誰かが見に来るから、その時に連絡して欲しいと頼まれたのだという。
『まさか、ノコル様を狙撃するとは…』
事務長はがっくりと肩を落としていた。
連絡はsnsを通じて行われいたが、相手のアカウントは既に削除されていたそうだ。
向かいの建物には血痕だけが残っており、それなりの深手を追ったものの犯人は逃走している。
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ちえさん(プロフ) - ねこにゃんさん» ねこにゃんさん、嬉しいコメントありがとう。そうなんです、黒須の役目はノコルのお守りであり警護なのだと思っています。叱られノコル、気に入って貰えて嬉しいです。私も好きなシーンです。 (10月4日 18時) (
レス) id: 1ddc255e22 (このIDを非表示/違反報告)
ねこにゃん(プロフ) - ちえさん、第2弾ありがとうございます！ノコ黒の距離感、縮まってる気がします〜〜。ラストの叱られノコル、かわいいです💛好物です💛本編では黒須はテントの見張りのようでしたが、ノコちゃんのお守が主なお役目なのかもですね。ありがとうございました。 (10月4日 18時) (レス) @page43 id: e6e2755141 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - あんずさん！いらっしゃいませ。１人佇むノコル、印象的でしたね♡きっと１人背負い込んでしまうと思って…。助けてくれる人がいるよ、という気持ちで書きました。ここは黒須の出番ですよね😁気に入っでいただけたのなら嬉しいです。 (9月25日 0時) (レス) @page38 id: 1ddc255e22 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - ポツンとバルカに残されたノコル姫、とっても心配しておりました… 強がって意地張っていても身体は正直ですね(；；) お話にしてくださってありがとうございます！姫を頼んだよ黒須…！ (9月24日 23時) (レス) @page38 id: a42c516e80 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - ねこにゃんさん» ねこにゃんさん！早速ありがとうございます。本当に大切に育てられた姫でしたよね〜。ベタベタ甘やかしそうな乃木兄さんと、厳しく鍛えるけど要所は押さえる黒須。いいコンビでした。続編？ええっ？続編はあまり期待しないでくださいね〜(汗)。 (9月24日 18時) (レス) id: 1ddc255e22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちえさん
| 作成日時：2021年4月25日 16時
