6-6 ページ22
件の子どもさんは、相葉さんの色紙の効果なのか、無事に退院したそうだ。
事務所にはお母様からの丁重なお礼の手紙が届いたらしい。
リフォームは予定を2週間オーバーして終った。
俺と相葉さんの共同生活も明日で終わる。
その夜。
相葉さんはお世話になったからと美味しい弁当を用意してくれた。
和食ならビールと日本酒かな、なんて取り皿やグラスをせっせと並べていると、何故か相葉さんがニヤニヤ笑う。
なによ、いったい。
「にの、寂しくなる？」
「ん？まあ、しばらくはそう感じるかもね？」
相葉さんがヘラリと笑う。
「寂しいって言ってもらえると嬉しいなあ。寂しいからって飛ばすなよ？」
「何を？」
「何って、その、生き霊？」
「や、そこまで寂しかないし。」
「またまた〜。」
相葉さんがずっとにやにやヘラヘラしているのが、妙に癇に触る。
「んじゃさ、仮に俺が相葉さんを恋しがったとして。
相葉さんはそれでいいんだ。」
「それって？」
「生霊？」
わざと挑発的に見上げて見せる。
相葉さんは失態に気づいたのか、おろおろしだす。
「や、だから。そんなことは・・」
ふん。
最初に吹っ掛けてきたのはお前だからな。
言葉に詰まったのをニヤニヤしながら見てたらパコンと叩かれた。
「もう、バカ。分かれよ、お前。」
おわり
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 170人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちえさん(プロフ) - ねこにゃんさん» ねこにゃんさん、嬉しいコメントありがとう。そうなんです、黒須の役目はノコルのお守りであり警護なのだと思っています。叱られノコル、気に入って貰えて嬉しいです。私も好きなシーンです。 (10月4日 18時) (
レス) id: 1ddc255e22 (このIDを非表示/違反報告)
ねこにゃん(プロフ) - ちえさん、第2弾ありがとうございます！ノコ黒の距離感、縮まってる気がします〜〜。ラストの叱られノコル、かわいいです💛好物です💛本編では黒須はテントの見張りのようでしたが、ノコちゃんのお守が主なお役目なのかもですね。ありがとうございました。 (10月4日 18時) (レス) @page43 id: e6e2755141 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - あんずさん！いらっしゃいませ。１人佇むノコル、印象的でしたね♡きっと１人背負い込んでしまうと思って…。助けてくれる人がいるよ、という気持ちで書きました。ここは黒須の出番ですよね😁気に入っでいただけたのなら嬉しいです。 (9月25日 0時) (レス) @page38 id: 1ddc255e22 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - ポツンとバルカに残されたノコル姫、とっても心配しておりました… 強がって意地張っていても身体は正直ですね(；；) お話にしてくださってありがとうございます！姫を頼んだよ黒須…！ (9月24日 23時) (レス) @page38 id: a42c516e80 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - ねこにゃんさん» ねこにゃんさん！早速ありがとうございます。本当に大切に育てられた姫でしたよね〜。ベタベタ甘やかしそうな乃木兄さんと、厳しく鍛えるけど要所は押さえる黒須。いいコンビでした。続編？ええっ？続編はあまり期待しないでくださいね〜(汗)。 (9月24日 18時) (レス) id: 1ddc255e22 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちえさん
| 作成日時：2021年4月25日 16時
