case5 17 ページ45
「で、一週間後。奥さんから通報が入る。
『旦那が息をしていない。』
駈けつけてみたら、廊下にケータイが転がってて。
その延長上。
階段の下に不自然な格好でうずくまる奴がいた。
それからは、もう、大騒動だ。
奥さんは家にはちゃんと鍵を開けて入ったって言うし。窓には鍵が掛かってるし。
現場はいわゆる密室状態だった。」
「密室殺人？」
櫻井さんが身を乗り出す。
だが、大野さんは首を横に振った。
「室内に他人の指紋が見つからないこと。
腰を骨折していた以外、大きな傷がないこと。
この二点から、階段から転落したことによる事故死と判断された。」
事故死…
「死因は？」
「ん？脱水だって。
骨折して身動きが取れなかった上に、季節外れの暑さが続いて…。ま、無理はないだろうって。」
「不運が重なったって事ですか？」
「そうなるね。」
冷めたコーヒーを口に含み、大野さんは上目遣いに俺らを見る。
「本題に戻るけど。
俺がこの事故が気になりだしたのは、ここに来てからだ。」
そう言って指で床を指す。
「所轄にいた時は事故で疑わなかったし。
なにより、試験勉強で忙しかったし。
で、俺が一課に配属されてすぐ。
事件の可能性があるからって、所轄からあがってきた案件があった。
今から３年前になるかな。
男性の転落事故だ。
死亡した男性は、病的に奥さんを束縛していた。
多分、奥さんを大事にしすぎたんだよね？
段々、奥さんを他人と関わらせないようになった。
奥さんはほとんど軟禁状態になってさ。
近所の人や警官が何度も話し合いに行ったらしい。
話し合いの場では謝罪するし、奥さんを自由にするって約束もする。
でも、実際に奥さんが出かけようとすると、感情が制御できなくて派手に怒鳴り散らかす始末。
そして、奥さんを家から出そうとしなくなる…」
相葉さんが深いため息をつき、大野さんはわずかに口元に笑みを浮かべる。
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ちえさん(プロフ) - うるさん。ありがとうございます。元気を貰ってるとか言われると、本当に嬉しいです。うるさんのお話がもうすぐ終わってしまうのは、寂しいですが楽しみでもあります。頑張ってください。 (2016年2月17日 22時) (
レス) id: 788fd5506f (このIDを非表示/違反報告)
うる(プロフ) - お邪魔します。移行おめでとうございます(^^)2に気が付かず今見つけて慌てて読むしまつ...。悔しさ半分、でもバディの世界を一気読み出来る嬉しさも半分。いつも読んで沢山元気をもらってま〜す！ (2016年2月17日 22時) (レス) id: 7338df8104 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちえさん
| 作成日時：2016年2月12日 11時
