後日談 2 ページ22
何より今まで休んでいたのだから、叱られるような事も思いつかず。
正直、気になって仕方なかったんだけど。
そんな俺の目の前にずずいと書類が差し出され、横を見ると見慣れない人物が頭を下げていた。
その人は、総務課の横山と名乗り、
「病気休暇の書類です。印鑑と署名をお願いします。診断書持ってきてますか？」そう言った。
「あの。村上さんは？」
「村上は異動になりました。代わりに私が。」
「はあ、そうなんですか…」
俺はカバンを開くが、入れたはずのファイルが見当たらない。
青くなりながら、
「すみません、忘れました…」
そいういうと、横山さんは薄く微笑み、
「では、今すぐ、取りに行ってください。急ぎの書類は他にもまだありますので、急いでお願いします。私はここでお待ちしています。」
そうして、引き寄せた椅子に座った。
その光る目は、俺の小さな気がかりを吹き飛ばすのに十分だった。
そんなこんなで、くたびれ果てた一日目。
署に戻ってきた相葉さんと帰ろうとしたその時、俺らは署長に呼ばれた。
「やっぱりか…。」
そうつぶやく相葉さん。
聞けば、相葉さんにも、班長から俺と似たような忠告があったらしい。
お互い、思い当たる節がなく、何を言われるのか見当がつかない。
どちらがドアを開けるかをじゃんけんで決めて。
負けた相葉さんが大きな声であいさつをして中に入る。
広い部屋の真ん中で、座っていたのは署長一人。
「疲れているところ、悪いな。まあ、座れ。」
その口調にピリッと緊張が走った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 289人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちえさん(プロフ) - うるさん。ありがとうございます。元気を貰ってるとか言われると、本当に嬉しいです。うるさんのお話がもうすぐ終わってしまうのは、寂しいですが楽しみでもあります。頑張ってください。 (2016年2月17日 22時) (
レス) id: 788fd5506f (このIDを非表示/違反報告)
うる(プロフ) - お邪魔します。移行おめでとうございます(^^)2に気が付かず今見つけて慌てて読むしまつ...。悔しさ半分、でもバディの世界を一気読み出来る嬉しさも半分。いつも読んで沢山元気をもらってま〜す！ (2016年2月17日 22時) (レス) id: 7338df8104 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちえさん
| 作成日時：2016年2月12日 11時
