epilogue ページ19
二度。
ベッドに横たわる二宮を見ている。
寄り添う相葉の辛い顔も。
知り合って間もない頃なら、松本は、ためらいなく二宮と連絡を取っただろう。
それこそ駒のように使おうと企んでいた『天然コンビ』なのだ。
なのに、躊躇う自分がいる。
所轄の刑事と捜査したことも数えきれない。
だが、あの二人は、今までの刑事とは距離感が違う気がするのだ。
松本自身も不思議な事だが、単なる部下ではなく、近しい気がするのだ。
それは、捜査を共にして真相をミる事がどれだけ負担になるのかを知ったせいなのか。
二人のキャラクターがそうさせるのか。
恐らく櫻井も同様だろう。でなければ、今夜すでに二宮に連絡をとっている。
二人に接することで変わってきた松本達と、本部にいて変わらない大野との間に、認識の差が生まれてきている。
櫻井は大野を説得出来たのだろうか。
松本も、そして櫻井も。
大野が一筋縄でいかない男であることは、よく承知している。
ふと、気配を感じて足を止めれば、櫻井がマンションの入り口で佇んでいた。
「あれ。翔さん、二次会は？」
「お前が帰ったって聞いてね。寄ってみた。」
「天然モノは？」
「漁が休みなんだと。」
松本は極上の笑みを浮かべる。
「近くに言い店があるんです。」
「いいねえ。行こうか。」
きっとまた、近いうちに、あの二人に会うことになるのだろうと松本は思う。
どういう形で再会するのかわからないが、せめて、二人の負担が軽いようにと願っている。
肩を並べた二人は、やがて暗闇に呑まれていく。
大野を交えた５人が一つの事件を担当するのは、もう少し後の事になる。
おわり
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ちえさん(プロフ) - うるさん。ありがとうございます。元気を貰ってるとか言われると、本当に嬉しいです。うるさんのお話がもうすぐ終わってしまうのは、寂しいですが楽しみでもあります。頑張ってください。 (2016年2月17日 22時) (
レス) id: 788fd5506f (このIDを非表示/違反報告)
うる(プロフ) - お邪魔します。移行おめでとうございます(^^)2に気が付かず今見つけて慌てて読むしまつ...。悔しさ半分、でもバディの世界を一気読み出来る嬉しさも半分。いつも読んで沢山元気をもらってま〜す！ (2016年2月17日 22時) (レス) id: 7338df8104 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちえさん
| 作成日時：2016年2月12日 11時
