case 1 ページ1
男が街頭の下で息を荒くしている
手には女ものの鞄
荒っぽく中を探っている
そんな光景を俺だけがみている
半年間の警察学校での修行を終えて、俺はこの街の交番に配属となった。
明日から？いや今日からか？
この町の住民たちに愛されるお巡りさんとなるべく、日々精進するんだと思う。
今は相棒と初めてのパトロールを仰せつかっている。
「にのさあ。ここ、知ってる町？」
「いや、学生の時にも縁がないですね。相葉さんは？」
「俺も。なんか、緊張するよね。」
へらへらと緊張感のない顔で笑うこの男が俺の相棒。
相葉雅紀。同期で一つ上。
警察官にならなくったって、どこでもやっていけそうな魅力的な男だ。
俺はこの人とバディでいられることはラッキーだと思っている。
学校時代、志望動機を聞かれて
「制服が格好良かったから」
そう答えてたっけ。
正直者にも程があるってやつだ。
教官はあきれつつも、笑って頭をはたいていたっけ。
相葉さんは俺の事を「にの」と呼ぶ。
二宮和也。それが俺の名前。
公務員なら何でもいいか、というのが志望動機。もちろん、これは教官に言ったことはない。
「にのさ。意外と繊細なトコあるから、パトロール中に引ったくり犯とか出くわしても倒れんなよ。」
横断歩道を前にしてニヤニヤと笑う。
「あのさ。」
俺は怒気を含ませた声で、相葉さんを威嚇する。
「あれっきり、倒れてねーし！健康体だし！ネタ扱いするなよ！」
てへっなんて軽く謝るのに、さらにたたみかける。
「パトロールした後の質問に答えられなかったら、トイレ掃除させるって言われただろ？」
そこで初めてやべって顔する相葉さん。
信号が変わるまで、互いにポイントを確認しあう。
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のん(プロフ) - ちえさんさん» コメントもいただきましたもんね、こちらこそありがとうございます(｡-ω-｡) 私の文章はどうも説明臭くてなんだかな…ちえさんの言葉の擬音語というんでしょうか、物を表す音っていうんでしょうか。それがとてもお上手で羨ましい限りです… (2017年5月22日 21時) (
レス) id: 6cd725b9c2 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - のんさん» のんさん。コメントありがとうございます！ってか、『小さな手』読んでます！わあ、嬉しいです。気分転換程度でよいので、最後まで読んで頂けると嬉しいです。 (2017年5月22日 18時) (レス) id: 7fbfbb978f (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - おおおおもしろいって書いている今現在case１しか読めていないんですけどもｗｗああこれで暫くの楽しみが出来ました(●´ω｀●) (2017年5月22日 17時) (レス) id: 5bf65f0369 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - 二人のサシ飲み。荒れそう…(笑)。さしずめ杉下右京と銭形警部の飲み会…？ (2016年12月10日 10時) (レス) id: 6340fc5030 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - この先、大野さんと香取署長でサシ飲みって、どうでしょう？有りますかね。(*´ω｀*) 部下思いのお父さん的香取さんと、優しくても職務に忠実、求められたことを達成する為にどうすれば良いかを形に囚われずに考える本店エリート。この二人がサシで話したらどうなるだろ (2016年12月10日 10時) (レス) id: 5ae3e13203 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちえさん
| 作成日時：2015年12月17日 15時
