狂犬にご注意を。2 (ページ21)

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リチャード

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あぁ、9月って秋かな〜思たけどまだまだ暑いな〜

屋上に着いて心の中で呟いてみる

「急にごめんね」

リ「んや、で？どないしたん」

「…実は、」

・

2限目が終わった瞬間

「リチャくん！！ちょっといい!?」ｶﾞｼｯ

と、腕をつかまれて屋上までやってきたところ

…あの時の末澤の目はえぐかった。

・

リ「は？んなもん、したええやん」

「えぇ…そんな簡単に言う…？」

リ「したい〜言われてんねやろ？したったええやん？」

「いや…心の準備と言うか…なんと言うか…」

リ「心の準備、必要か？笑」

「必要やろ…」

リ「多分やで？あいつはこの4ヶ月、かなり我慢してきたんとちゃうんかな？知らんけど。」

「我慢、か…」

リ「そらそーやろ。付き合ってすぐに「ちゅーしよー！」なんか、子どもちゃうねんから。ちゃんと「そろそろええかな」とか色々考えたんちゃうの？」

「…むむむ、」

なんで俺に相談なんか知らんけど、

「文化祭の時から付き合いました」
「夏祭りとかその少し前からキスしたいって言われててんけど、緊張してもうて…」

って話されて、俺が思っとることゆーたけど大丈夫なんかな？

「それより、付き合っとること知っててん？」

リ「んや？なんとなく気づいた。末澤ニヤニヤしとったし？夏休み入る前の屋上で「キスしていい？」とかゆーたら確信もてたわ」

「…えぇ、」

なんや、バレてへんと思っとったんか、このお姫様は。
バレバレや。

大晴が告ったのも聞いた、本人から。

屋上で「キスしていい？」って末澤がゆーたのを冗談やと思っとったみたいで、
その時は付き合っとるってのには気づいてへんかったらしくて
夏祭りに告ったら見事に振られた、ってね。

花火の時にピッタリくっついて座る2人が手を繋いどるの見て
「あぁ、俺やなかった」
ってすぐ勘づいたんやって。

リ「んま、任せてみたら？あのー、あれや。流れに身を任す、的な？」

「適当すぎん？」

リ「でもしゃーないやん。ほなら、自分からキスできるんか？」

「…出来ません。」

リ「ほなら任すしかないやろ。別に誰も見てへんとこなら自由やと俺は思うで」

「頑張ります…」

恋って、頑張ることなんかな…

いや、頑張ることやとも思うけど…

リ「ほな戻ろか、あいつの目ぇバキバキやったから」

「…バキバキ？」

末澤、俺は相談受けただけやで。笑