お前こそが玉子の王子様<sgrn> ページ3
素直になれない、けどホラーがめっちゃ苦手で一人にしたら怒る。ワガママだけど、ちゃんとグループの事思っててくれてる。素っ気ないけど、それは愛情の裏返しで。認めないけど、甘えんぼで欲しがり。
蘭たんは本当にお姫様みたいやな、なんて思ってみたりする。
だとしたら、隣に並ぶ俺は王子様って所やろうか?
白馬ならぬ浪花の王子様…いやクソダサいな。しかも良い歳しておっさんがお姫様王子様ってなんや、地獄絵図にも程があるやろ。
「…何にやけてんの、キモ」
そんな感じで自分にツッコんでいたらソファーに座っていた蘭たんが冷ややかな視線で毒を吐いた。
…蘭たんは、この考えどう思うんやろ?笑い飛ばすんかな、それとも鼻で笑うんかな。ちょっと話してみるか。
「キモないわ、あのな…俺が王子様って、どう思うん?」
「え?馬鹿じゃない?」
余りにも隙を突かせない即答ぶりやった。うんまぁ分かってたけども。
ちょっとしょげてたら蘭たんが何か思い付いたのか「あ」と溢した。
「どっちかって言うとすぎるは王子ってより玉子じゃない?」
「誰が玉子似や!」
「ほら、中身」
「黄身ちゃうわぁ!」
「よーく茹でて、皮剥かなきゃw」
「唐突な下ネタやめろや!剥けてるわ!」
連続してボケられて、ツッコミに疲れた俺は気付かんかった。
「黄身が居なきゃ駄目だから」なんてぼそりと呟かれた言葉に。
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斎藤 - 思わずニヤニヤしてしまうような素敵なお話ばかりでした。ありがとうございます。最高です。 (2019年10月17日 6時) (レス) id: a608dd45e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:道中ハズレ | 作成日時:2019年7月1日 22時