二人 ページ29
ryo,side
章ちゃんどこ？
なかなか見つからへんなぁ。
時間はまだ大丈夫やろか...?
とりあえずこの階には居らんみたいや。
上の階も探してみよか...。
うっわ、エレベーター
行ったばっかやん！！
もうええわ、階段使お。
ん...誰かうずくまってる？
あれは...
亮「章ちゃん？」
章「...!」
章ちゃんらしき人は俺の声を聞いて
驚いたように立ち上がる。
ゆっくり顔を覗くと、
やっぱり章ちゃんやった。
章「あれ、もう時間になったん？」
亮「いや...まだやけど」
章「そ、そうなん？
じゃあ、どないしたん？」
亮「...章ちゃん、あんな、
さっき章ちゃんが言うたのって...」
章「...。」
亮「...俺の勝手な解釈やけど...
さっきのって、こくは...」
ガタッ
俺が言い終わらないうちに
章ちゃんは階段を駆け上がろうとする。
亮「え！？ちょ、ちょっと待ってや
章ちゃん！」
慌てて俺は章ちゃんの腕を掴む。
亮「章...ちゃん？」
章「もう...無理や」
震えた声が響く。
章「僕な...亮のことが好きやねん」
零れる涙。
章ちゃんは泣いていた。
俺が章ちゃんを傷つけてしもたんや...。
誰かが言っていた。
美人とか可愛い人は
泣いている姿も素敵や、って。
何言ってんねん。
好きな人の苦しんで泣いてる姿見ても、
心が痛むだけやん。
章「ごめん...ごめんな」
亮「なんで謝るん？謝らんといて」
章「だって...僕は」
亮「俺がやって章ちゃんが好きなんや」
章「...え？」
亮「俺やって章ちゃんのこと好きなんや。
せやから謝らんといて」
章「う...嘘やろ？僕に気を使って...」
亮「嘘ちゃうわっ。ほんま。
章ちゃんが好きって
言ってくれて嬉しい」
章ちゃんはまた泣き出した。
さっきとは意味の違う涙。
亮「泣くなや、もうっ」
章「これは...嬉しかったから...」
亮「な、章ちゃん。改めて言わせてや」
章「うん」
亮「俺は章ちゃんのことが好きです。」
章「...僕も亮のことが好きです。」
俺等は唯一の同い年。
そして今日から...唯一の恋人。
END
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西 - この方角に福があるはずです
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ﾉﾉ｀∀´ル(´д｀)Love(プロフ) - コメント、失礼します!!とても、素敵なお話でした!!このコンビが好きなので良かったです♪また、書かれたときは 見させていただきます!!失礼しました。 (2015年11月22日 19時) (携帯から) (
レス) id: 3061bce94e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：dromen | 作成日時：2015年2月13日 14時
