258 特別な今日(JK) ページ8
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新しく買ったマフラーをつけて、ジミニヒョンと逢う為にご機嫌に家を出た昨日のヌナは、
俺が買い物を済ませて夕方に帰ってきた頃には
すでに家で夕飯の支度をしていた。
日曜日なのに。
早かったんだね？って言った俺に、無理矢理笑うヌナ。
詳しくは聞かないけど。
ヌナの笑顔がないリビングで呑むお酒は、全然美味しくなかった。
厳密にはヌナは笑顔だったんだけど。
俺、わかっちゃうから。
それが心からのものなのか、貼り付けただけのものなのか。
ヌナがせめて、話してくれたら
親身になるふりぐらい、出来るのにね。
今朝起きるとキッチンに置かれた俺のお弁当の隣には、ヌナのお弁当しかなくて。
自分のお弁当を手に持ち、洗われたグラスの隣に並ぶジミニヒョンの空っぽのお弁当箱を横目に俺は
スーツのジャケットを握りしめて出勤した。
喧嘩したら、別れがきたら…、とってもそれは喜ばしい出来事の、はずなんだけどなぁ。
いってきますと笑いかけたヌナが
いってらっしゃいと、脱け殻みたいな笑顔を向けるから、胸の奥が詰まって苦しかった。
ヌナが笑う先に居るのが
俺だけであって欲しいのは当然だったけど
悲しい涙を流させるのも
俺だけであって欲しいなんて、そんな風に思った。
ヌナが誰かに傷つけられるのは、
自分の事以上に苦しい。
その喜怒哀楽の全部はもうジミニヒョンにしか操れなくなったのかと思うと、歯痒くて仕方なかった。
「いらっしゃいませ」
JK「予約していた花束を」
どっしり重い花束を抱えて、店を出たら
夕方のオフィスから出てくる女の人の視線が照れ臭い。
今の俺は、誰から見ても特別な日を迎える男だよね？
そうなんだけど。
一年で一番、特別な日なんだけどね。
車まで急ぎ足で戻って、助手席に花束を寝かせる。
運転席にまわって、ネクタイを緩めた。
車の中は甘くて大人な、薔薇の香りが広がる…
いい匂い。
まるでヌナみたいに、俺の心を癒す香り。
ヌナの味方はいつも俺だけだってわかる日が
もうすぐそこまで来てるなら、
それは嬉しい事なのに。
その時深く傷つくその心と同じように
俺は自分の事以上に、深く傷つくはずだよね。
夕日が眩しくて目を細める。
エンジンをかけて、携帯を取り出した、
“いつもの時間に迎えに行くから。必ず降りてきて”
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王様じゃんぷ(プロフ) - m_hjrさん» ありがとうございます。コメント嬉しい😍※※※の味は年齢制限があります。どうすれば見れるのかは詳しくないので調べてみて下さい、ブラウザでフィルタ解除が必要？🤔是非方法がわかり沢山の作品を読める事を願っています。 (2023年4月5日 19時) (
レス) id: fe65893bde (このIDを非表示/違反報告)
m_hjr(プロフ) - 初めまして、全て読ませていただきました…とっても素敵なお話で読んでいて話の世界に引き込まれて時間を忘れて気づいたら朝でした笑 ＊＊＊の味も読みたいのですがどうすれば読めますか👀 (2023年3月29日 18時) (レス) id: b8ecf24bfc (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - 凛さん» あちらは50話まであと3話書ける事が判明しました🤩※※※の味も完結させたら壮大に褒めて下さい☺️🤣 (2023年2月5日 20時) (レス) id: fe65893bde (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - ちょ、え、え？そんな嬉しいことありますか、、、！！！楽しみにしてます🙈 (2023年2月4日 21時) (レス) id: 5f9a523842 (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - BtJuminaさん» ありがとうございました。釜山の映画を見てから完結しようと決めてました。いつも反応がくるのが、本当に心強く、幸せでしたよ。本当にです。またいつか🌈 (2023年2月4日 0時) (レス) id: fe65893bde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：王様じゃんぷ
| 作成日時：2022年12月1日 19時
