冴えない女は蜜の味6 FINAL《JM》

252　冷たい冬の風。 ページ2

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JM「僕がAに触れると大切にしてないって事になるなら、全然、噛み合わない」


僕の大切とAの大切は、全然違ってる


A「ジミンといると…不安だよ」


僕もだよ？
Aの心が全然、わからない。

僕だって不安で仕方ないって、思うよ？






Aの視線が、僕の紙袋に落ちる。


A「どうして急にプレゼントなの？」
JM「どうしてって…」



その冷たい視線が
大切な形になった僕の想いに向けられて


紙袋を揺らす冬の風が、僕達の間を通り抜ける。






……そんな目、しないで。

ジョングクからは受け取るのに…嬉しく、無い？





嬉しいって思って欲しかった。

言って欲しいのに、




A「それ今日…買ってないよね」
JM「買ったよ！」


昨日だけど…テヒョンとパパッと買うつもりがすっごく悩んで、時間かかっちゃって

そのあとテヒョンと二人で、ヒョンに怒られて、
それからは必死に仕事して…





だけど悩んでる時も幸せだなぁって…


A、どんな顔してくれるのかなぁって
A、泣いちゃったらどうしようって

渡すのが待ち遠しくて、昨日ちょっと眠れなくて



それで…




A「嘘。今日買ってないよね？」
JM「……」

A「女の子と会ってた。それを隠すために買ったんだよね？」



隠すため…そうじゃない、

確かに、そうだけど、そうじゃない



A「そうでしょ…？」
JM「会ってない。」




A「あの子、関係ない子？全然何にもない子？」

JM「ないよ！全然何も、ほんとに全然、感情のかけらもない！」



信じて…。





A「今日仕事だった？それは嘘で、それ買ってた？それも嘘、女の子と会ってた…関係ない？それも嘘だよね」



JM「嘘じゃ、」
A「関係あるよね？知ってるよ！！関係あるじゃん、関係ない子じゃないでしょ！！」

JM「違っ…」



Aの腕を掴んだ。

悲しい瞳から涙が零れて、地面にぽたりと落ちる。




A「感情のかけらも、無い？無いけど、関係は持てるもんね？それが、ジミンだよね…」



なんで…

なんでこうなったの？





嘘な気持ちなんて、一切なかったのに。
全然、Aの言葉を否定できない…

こんなに好きになのに、それも嘘だって、なるの…？




JM「違うって」
A「どれが、違う？言って。どこが違った？」


JM「全部…」



違うんだって…



JM「その通りだよ…」



違うのは気持ちだけで、否定できる事はひとつもなかった。


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