155 今が欲しい(JM) ページ5
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TH「ほんとに薔薇の花束買うとか言い出さないでね!?」
ジョングクが店を出てから、
上司の退職祝いのお花の会計を済ませるテヒョンを背に、僕は店に並べられている赤い薔薇を眺めていた。
JM「…何本買えば、告白なの?」
TH「えっ、知る訳ないよ、そんなカッコいい事したことないもん!」
30本が愛の告白?
100本でプロポーズだっけ。
JM「僕が買えば、Aは僕の所に…くるよね」
TH「またフラれたらめちゃくちゃにダサいけどね。」
JM「だから!僕は、」
TH「わかったわかった、フラれてない。」
店員さんに頭を下げて僕の隣で並んで薔薇を眺めるテヒョン。
Aは、僕に惚れてる。
はずなのに。僕達の人生は交わらなかった。
TH「そもそも告白出来てないんだもんね。」
JM「あのねぇ?僕は出来てないんじゃなくて!」
TH「いくじ無し!あ、違った、ひねくれ者だ。あー違う、嫌われ者だ」
何度も行動には移したし
これ以上ないくらい押したつもりなんだけど。
だけど、いつも…
JM「問題は、Aじゃないの。」
TH「……ジョングクくんから、離れられないもんね。」
JM「なんだ、良くわかってるじゃん。」
TH「Aちゃんには嫌われてない、ジョングクくんに嫌われてる」
JM「僕だって好きじゃない。」
でもAは、ジョングクを選ぶ。
決してそれは、揺るがない。
TH「だから。強敵って言ったでしょ?」
本当に恋って、気がつけば終わってるもんなのかな?
そんな簡単なもんなの?テヒョン。
終わらせ方までちゃんと、教えてよ。
TH「でもあの二人…どうして姉弟でもないのに…一体どんな関係なんだろ。ほんと、不思議だね。」
JM「もー関係ない!もう、終わった事。早く会社戻ろ。」
僕達は運命じゃなかった、そういう事。
僕は、永遠なんて願った事はないよ?
いつからか何を見ても浮かぶ様になってたAの、今が、欲しかった。
明日なんてわからない、永遠なんてわからないけど。
だけど、Aは、そんな得体の知れないものに身を委ねるなんて、しない。
TH「週末どうする?当分、そんな気にはなれない?」
JM「別に、誰と寝たって同じだよ。」
ちっとも、満たされない。
Aを知る前から、やっぱりそれは変わらない。
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王様じゃんぷ(プロフ) - ぐうさん» 仕事の合間に聞いて泣いてみます💮5章も今から話が動くんで楽しんで下さいませ🌟また話しかけて下さい! (2022年11月2日 7時) (レス) id: 708020874a (このIDを非表示/違反報告)
ぐう - このお話すごい大好きです(՞ . .՞)♡このお話がすごい"paid paipar"の曲の歌詞がジミンとヒロインにマッチしていて泣けてきました笑 (2022年11月1日 22時) (レス) @page46 id: afc8ed882c (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - nnonnoさん» 嬉しくてスクショしました😭笑。モチベが落ちてたので本当に嬉しい🌈また来て下さい😭 (2022年10月27日 22時) (レス) id: 708020874a (このIDを非表示/違反報告)
nnonno(プロフ) - まるで映画を観てるような気持ちで読んでいます。作者様の表現力、言葉のチョイスすべて最高です。伏線の張り方も回収もプロですね!本当に読み応えのある作品でグクと主人公の奥深すぎる愛にも号泣しています。みんな幸せになって欲しい!更新楽しみにしています (2022年10月27日 9時) (レス) @page50 id: 498383e375 (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - 7neanooonさん» お疲れ様です😌💓5章で待ってまする🌈 (2022年10月17日 7時) (レス) id: 708020874a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:王様じゃんぷ | 作成日時:2022年9月1日 16時