184 世界一の兄弟に ページ34
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ヌナにかぶさるように、重ねた唇で押し倒す。
その体に噛みつく様に、証を残していく…
善悪の判断なんて消えてしまう程、ヌナが欲しくなる俺の体は、ヌナの心を、俺達の関係をむしばんでいく。
重なって触れるヌナの体は無抵抗で、
想像していたよりもっと柔らかくて、冷たい。
ヌナの体のそこらじゅうに、俺の涙がぽたぽたと落ちた。
こんなの、どっちも満たされない…
“ヌナの好きにしていい。ヌナは自由だから。俺を傷つけてもいい”
“ジョングクの好きにしていい、私を傷つけてもいいって思ってる”
どっちの気持ちを優先しても、互いに傷つく。
同じ秘密を共有しながら、一本の道を歩んできたはずなのに、何でこんな風にばらばらになっちゃったのかな。
JK「ヌナ、今どんな事、考えてる…」
ヌナの白い首元で、目を合わせられない俺は、顔をそらす。
目の前には俺が押さえる、力を無くしたヌナの細くて綺麗な手。
その先で悲しく光る指輪が、痛い。
A「二人の絆がこんな形で失くなるとすれば、それは凄く、悲しい…。私は本当にジョングクを、愛してた…」
愛してた…
最後の一文字が、このたった数分で過去に変わる。
一番欲しかったヌナの心は、もうからっぽだった。
A「満たしてあげられなくて…ごめんね…。辞めよう……ジョングク…」
俺のセリフなのに…ヌナに言われると心に刺さって、虚しさだけが通り過ぎる。
ヌナの心が欲しかった。
弟じゃない愛してるが欲しかった。
その先にあるヌナの全部が欲しかった。
暖かくて、甘い時間を、俺じゃない誰かがヌナに運んでいる事が、許せなかった。
それを認めようとするヌナが、
俺に打ち明けようとするヌナが、許せなかった。
A「出逢った事が間違いだったのかな…」
ヌナが何を言っても、心が痛い。
でも、後悔だけはしないでよ、
間違いになんて、したくないよ…
こんなに苦しくて辛くても、俺は何度目の人生だって、全部ヌナと出逢う道を選ぶから。
JK「ヌナが誰と結ばれても、一緒に居たい…」
ヌナから離れて、背を向ける。
涙が、止まらなかった。
これ以上先に進む事を止めてくれて、安心したのは俺自身。
JK「ヌナ。俺、二人の……弟に、なれるよ。」
A「えっ……？」
いつだって、やっぱりヌナのそばに居たい。
ヌナが居ない人生なんていくら考えても、いらないって思うから。
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王様じゃんぷ(プロフ) - ぐうさん» 仕事の合間に聞いて泣いてみます💮5章も今から話が動くんで楽しんで下さいませ🌟また話しかけて下さい！ (2022年11月2日 7時) (
レス) id: 708020874a (このIDを非表示/違反報告)
ぐう - このお話すごい大好きです(՞ . .՞)♡このお話がすごい"paid paipar"の曲の歌詞がジミンとヒロインにマッチしていて泣けてきました笑 (2022年11月1日 22時) (レス) @page46 id: afc8ed882c (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - nnonnoさん» 嬉しくてスクショしました😭笑。ﾓﾁﾍﾞが落ちてたので本当に嬉しい🌈また来て下さい😭 (2022年10月27日 22時) (レス) id: 708020874a (このIDを非表示/違反報告)
nnonno(プロフ) - まるで映画を観てるような気持ちで読んでいます。作者様の表現力、言葉のチョイスすべて最高です。伏線の張り方も回収もプロですね！本当に読み応えのある作品でグクと主人公の奥深すぎる愛にも号泣しています。みんな幸せになって欲しい！更新楽しみにしています (2022年10月27日 9時) (レス) @page50 id: 498383e375 (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - 7neanooonさん» お疲れ様です😌💓5章で待ってまする🌈 (2022年10月17日 7時) (レス) id: 708020874a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：王様じゃんぷ
| 作成日時：2022年9月1日 16時
