174 ヌナ、おかえり ページ24
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ジミンはいつも私の心を、もてあそぶ。
ああ言えば、こう言って、引き寄せては離して、まるで猫が獲物を狙ってじゃれるように、私の心はいつも、最後は捕まって逃げる事すら出来なくなる。
結局欲しがるのは、いつも私からだった。
答えるのはいつも私ばかりだった。
パソコンを閉じ、デスクを片付ける。
好きだとは一度も言わないのに、気持ちが通じ合ったみたいなキスをくれる。
確かに愛し合っていると信じてしまうほどの。
でも今は、ジミンがどう思っているかより、私の中にある、確かな感情がこんなにも大きい事の方が問題で。
A「お疲れ様です、資料明日まとめます」
「あら、まだ居たの。お疲れ様」
人を好きになる感情は、思い描く理想や、強い意思では、どうしようもないと突きつけられる。
それが辛くて、苦しい。
ジョングクへの罪悪感なんて微塵も消し去る程のこの感情。
エレベーターを降りる
ジミンがくれる時間は、夢の中より儚くて、夢の中みたいに甘い。
YG「おぉ、今帰り？」
A「うん。お疲れ様」
YG「お疲れ〜」
これまで何人も、こんな気持ちにさせたんだろう。
私だけが特別な…はずはない。
女の子に甘い笑顔を向けて、下心だけで近づいて、人を傷つけて、心から人を愛する事なんて、ない。
それがジミン。
そう言い聞かせる。
一階の受付を抜ける。首からかけたカードキーはいつもの鞄にしまい込む。
心が痛くて仕方なかったけど、すぐに指輪をつけて見せた。見せつけた。だって私は
JK「ヌナ！お疲れさま。残業だったの？…早く、帰ろ？」
助手席のドアを開けて、傘を傾けて私を迎える、純粋な笑顔。
たった数歩の車までの距離も、雨粒ひとつもかからないように、私を守り続ける、その手。
私を夢から現実に運ぶ、ふかふかした、助手席。
JK「コンビニで、いっぱい買っちゃった」
私が好きなものに埋め尽くされた後部座席。
JK「雨が酷い。でもね、雨の日も結構好きなんだ〜。どこにも寄れないから、ヌナとの晩酌の時間が長くなる」
大好きな曲に埋め尽くされたBGM
クセのない、いつまでも聴いていたくなる程綺麗なジョングクの歌声に乗せて車は二人の家に帰る。
JK「俺、今すっごく幸せだよ。ヌナと出逢ってから、一番幸せ。ヌナ……おかえり」
傷つける事なんて、許されない。
ジョングクは私の髪を触って、優しく私を夢から覚ます。
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王様じゃんぷ(プロフ) - ぐうさん» 仕事の合間に聞いて泣いてみます💮5章も今から話が動くんで楽しんで下さいませ🌟また話しかけて下さい！ (2022年11月2日 7時) (
レス) id: 708020874a (このIDを非表示/違反報告)
ぐう - このお話すごい大好きです(՞ . .՞)♡このお話がすごい"paid paipar"の曲の歌詞がジミンとヒロインにマッチしていて泣けてきました笑 (2022年11月1日 22時) (レス) @page46 id: afc8ed882c (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - nnonnoさん» 嬉しくてスクショしました😭笑。ﾓﾁﾍﾞが落ちてたので本当に嬉しい🌈また来て下さい😭 (2022年10月27日 22時) (レス) id: 708020874a (このIDを非表示/違反報告)
nnonno(プロフ) - まるで映画を観てるような気持ちで読んでいます。作者様の表現力、言葉のチョイスすべて最高です。伏線の張り方も回収もプロですね！本当に読み応えのある作品でグクと主人公の奥深すぎる愛にも号泣しています。みんな幸せになって欲しい！更新楽しみにしています (2022年10月27日 9時) (レス) @page50 id: 498383e375 (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - 7neanooonさん» お疲れ様です😌💓5章で待ってまする🌈 (2022年10月17日 7時) (レス) id: 708020874a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：王様じゃんぷ
| 作成日時：2022年9月1日 16時
