172 タイミング(JM) ページ22
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ポケットの携帯が静かな書庫にとんでもなく大きな音で鳴り響くから、二人してビクッと跳ねる。
いけない事をしている人って必要以上にビックリする、まさにそれだった。
ポケットから携帯を取り出すと、僕の首に絡み付く、頬を赤く染めたAの腕が自然とほどけた。
Aの重さがなくなった首元が寂しい。
JM「テヒョンだ…」
まだ40分くらいしか経って無いし!
早すぎるよテヒョン…
JM「電話…出る?」
A「あ、あたり前…でしょ?」
JM「出たくないんだけど。」
タイミング、悪すぎる。
A「駄目だよ、出て!」
JM「え〜……。いいとこなのにね?」
Aは、もうさっさと乱れた身なりを整えてる。
何それ。切り替え早っ……。
まるでA以外と過ごしてた今までの自分みたい。
こんなに相手を傷つけてたんだ…
A「なに?早く出て?」
JM「わかってる。」
JM「もしもし…」
TH「ジミナ、超早いでしょ!会社、着いたよ!」
JM「あー。そ。切るね」
TH「いや待って!開けてあげるのに何その可愛くない態度」
JM「タイミング、最悪」
TH「あ?え?あ〜、ね。ごめん。もう一周会社の周り回ってこようか?ふふふ」
隣でAが騒ぎ出す
A「テヒョン!タイミングはバッチリだよ!急いでくれてありがとう!早く開けて!」
JM「うるさいなぁ。耳元で声を張り上げないで、鼓膜が破れる。」
TH「Aちゃん、早く出たいよね!」
JM「そんな事無いよテヒョン!さっきまでA、僕に」
A「あー!テヒョン!切るよ!急いでね!」
JM「返せよ携帯っ!!」
A「返さない。余計な事言わないでよ!」
TH「ははっ、仲良しかよ!もー。ずっとそこに居な!」
Aに奪われた携帯を取り返して耳にあてると、テヒョンに電話を切られてしまってた。
すぐさまAに、冷たい視線を送る
JM「なに、その切り替え」
A「何が?」
JM「女の子は名残惜しそうにその場をあとにするもんなの。次はいつ?って顔で!」
A「あー。そ。それがジミンが今まで寝てきた女?さぞ沢山の人を満足させてあげてたんだねー。」
JM「やきもち妬かないで?」
A「妬いてない、これは嫌味って言うの。」
JM「でももう、A以外全然興味ない」
A「説得力ない」
JM「まあ、もともと誰にも興味ない。Aにしか興味が湧かないし。」
A「口説かないでよ。もう……出るんだから。」
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王様じゃんぷ(プロフ) - ぐうさん» 仕事の合間に聞いて泣いてみます💮5章も今から話が動くんで楽しんで下さいませ🌟また話しかけて下さい! (2022年11月2日 7時) (レス) id: 708020874a (このIDを非表示/違反報告)
ぐう - このお話すごい大好きです(՞ . .՞)♡このお話がすごい"paid paipar"の曲の歌詞がジミンとヒロインにマッチしていて泣けてきました笑 (2022年11月1日 22時) (レス) @page46 id: afc8ed882c (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - nnonnoさん» 嬉しくてスクショしました😭笑。モチベが落ちてたので本当に嬉しい🌈また来て下さい😭 (2022年10月27日 22時) (レス) id: 708020874a (このIDを非表示/違反報告)
nnonno(プロフ) - まるで映画を観てるような気持ちで読んでいます。作者様の表現力、言葉のチョイスすべて最高です。伏線の張り方も回収もプロですね!本当に読み応えのある作品でグクと主人公の奥深すぎる愛にも号泣しています。みんな幸せになって欲しい!更新楽しみにしています (2022年10月27日 9時) (レス) @page50 id: 498383e375 (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - 7neanooonさん» お疲れ様です😌💓5章で待ってまする🌈 (2022年10月17日 7時) (レス) id: 708020874a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:王様じゃんぷ | 作成日時:2022年9月1日 16時