114 初めてっすよ ページ28
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ジョングクくんは私の手を握って、優しく振りながら一歩前を歩く。マンションはもうすぐそこ。
見上げる後ろ姿の向こうの夜空は星が綺麗で
本当に本当に星達が降ってくるのかも、って
心配になるくらい、綺麗で
私の夜をキラキラ光らせる。
お月様は後ろから、私の背中を押してくれてるみたい
こんなに素敵な夜の、帰り道。もう大人なのに車も財布も何もなくて、ただあるのは、目の前で私の幸せをぎゅっと掴む、おっきくなっちゃった背中だけだ。
JK「今度…」
顔を見上げる。後ろ髪だけで、表情は見えなかった。
繋いだ手からすっと力が抜けて、人差し指と中指だけがゆるく繋がったまま、振り向こうとして…振り向かなかったジョングクくん。
もう一度手をしっかり繋ぎ直して
やっぱり振り向かずに前を見た。
JK「…オンマの店。行きます？」
ジョングクくんの
オンマの店…
「いいのっ！？」
JK「いいも何も。ただの古臭いスナックっすけど」
「…行きたい」
JK「…行きましょっか」
振り向かないジョングクくんが、
繋いでない手で自分の前髪を何度か撫でる。
JK「女の人連れてくのは…初めてっすよ」
って。
アスファルトを鳴らす足音で聞こえないくらいの小さな声。「…うん」って答えたら「会って下さいね」って、やっぱり小さいけどハッキリ言った。
その言葉の真意は、
大人だったらなんとなく、わかる。
ね…。ジョングクくん。
初めての夜を重ねたのも、
パジャマ用意してくれたのも、
オンマと会わせてくれるのも、
こうして恋人みたいに手を繋いで歩いて、
急に止まって、
振り向いて、
腕、引き寄せて、
JK「駆け引きなんか、しなきゃ良かった」
ぎゅって突然、抱き締めるのも…
JK「やせ我慢すると…反動がヤバい…」
全部全部、順番…
おかしいんだってば……
コートがぎゅうっと腕に絞られてやっぱりマフラーの中に顔を埋める。寒いのに、あったかい…。
ああ…息苦しい…
JK「俺ばっかり。また…Aさんが追い付けないくらい…おっきくなった…」
「ジョングクくん…」
抱き締めながら「寒いから、冬っすから」って耳元にほかほかした息がかかる。
JK「あったかいの、してあげます」
ハアアァ…っとマフラーの中に息を吐く。右側に少しでも傾いてしまえば、………止まらなくなる。わかっているから、深く深くマフラーに潜り込んだ。
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pumpkin(プロフ) - 132話。何回反芻してもキュンがとまらない。やばい。ホルモンでっぱなし。ありがたいw (11月21日 9時) (
レス) @page46 id: 3dc2269bbe (このIDを非表示/違反報告)
ukin(プロフ) - 冴えない〜からずっと好きで追ってます。もう王様じゃんぷさんのお話無しじゃ生きられない体になってしまいました（）どんな展開になっても大好きでい続ける自信しかないので思う存分書きたいものを書いてほしいです！！愛してます！！ (11月20日 22時) (レス) @page47 id: 2b97c789e4 (このIDを非表示/違反報告)
momosaku5201(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます!このシリーズのJK大好きです!お忙しい中こんな素敵なお話書いてくださりありがとうございます！ (11月20日 12時) (レス) @page47 id: 965619d424 (このIDを非表示/違反報告)
pumpkin(プロフ) - 本当…大好きです。この世界観。高校の頃からのちょっと重たいくらいのJKの気持ちが10年熟成されてあらゆる形で現れてるのが堪りません。純とエロと変態が織り混ざってるJK最高だし、翻弄されてるようで振り回してる主人公ちゃんもほんと好きです (11月20日 7時) (レス) id: 3dc2269bbe (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - たくさんお話書いてくださってありがとうございます！ちなみに私は変態チックなJKの潜んだたまにオラオラモブっ気が出ちゃってるスパダリクールJKが好きなので選べませーん！(大声) (11月20日 1時) (レス) @page47 id: 8d628f2aca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：王様じゃんぷ
| 作成日時：2023年11月3日 9時
