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242 最後の夜 (JK) ページ42

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A「今日、ジミンと逢ってくるね」


俺の鼻歌に揺られながら、そう告げる助手席の明るい声に、もっと明るい声で返事をする。


JK「そうなの?、ちょうど良かった、俺もやる事が沢山あるから」

A「そう、なら良かった」




この時期になると俺は仕事終わりに出掛ける事が多くなる。


それは今年も同じで
それに気付かないふりしてくれるヌナも、例年通り。



JK「最近、寒くなってきたね。」
A「だね…」

JK「この季節、好き」
A「あはは、毎年言ってるよね?」


JK「冬服のヌナが可愛い。クリスマスがある。ヌナと俺にしか祝えない記念日もある。でもその前に、一年で一番大切な日がある。」
A「そうだね。」


JK「去年は雪が降ったよね?」
A「降った降った」


JK「一昨年は…ヌナに熱が出た」
A「……出た出た」



熱が出て全然下がらなくて怖くて仕方なかった。
ヌナにもしもの事があったら…って。



JK「俺、凄く焦って…三日後に俺もダウンした、ふははは」
A「あったね〜、」


JK「お互い仕事休んだから一週間くらい一緒だったよね?」



笑ってるヌナをチラっと見る。



JK「また風邪ひきたくなってきた。休みたいなぁ…ヌナと」



意識するより先に、勝手に伸びた俺の手が
ヌナのほどいた髪に、とかすように触れてた。




A「やだよ、辛いもん」



今は仕事、休みたくないからだよね。



JK「休みたくない?仕事」
A「違うよ」



JK「辛いって」



A「苦しそうなジョングクを見るのが、凄く辛かった。居なくなったりしたらどうしようって、怖くて」



ヌナの言葉が、俺の中に染み渡る。
いっつも、同じ事、想ってる。

失いたくないって、想い合ってる。




A「だからもう、あんなのはやだよ。ジョングクが苦しいのなんて。」


JK「…そんなに、怖かった?」

A「凄く、怖かった。」


JK「ふふ。俺、どこにも行かないよ、ヌナを置いて」
A「うん。」




もう一度、ヌナに触れたかったけど、我慢した。


そしたらちゃんと、ヌナが俺の髪を優しく、よしよしって撫でてくれた。



それがいつも通り、心地よくて…

ヌナもLAに行かないで。って言いたいけど。
それも我慢したら、きっとヌナは答えてくれる。




俺、わかるから。
ヌナと通じ合ってるから。


A「私も。ジョングクを独りにしない。」



これが最後の、俺の確信。

辛い独りの夜は今日が最後。



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設定タグ:BTS , JIMIN , ジミン   
作品ジャンル:恋愛
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王様じゃんぷ(プロフ) - BtJuminaさん» ありがとうございます。JKボスを忘れないで待ってて下さい😜最終章でお待ちしてます! (2022年12月1日 18時) (レス) id: fe65893bde (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - 凛さん» 希望とは…はて?笑。ファイナルで待ってます。先に謝ります!ずっともれなくこのお話らしく…辛くてごめんなさい😛最後に、いつも本当に有り難うございます😭 (2022年12月1日 18時) (レス) id: fe65893bde (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - maiさん» もぎ取るって笑いました🤣全力応援…(涙)是非懲りずにラストまでかまって下さい。待ってます! (2022年12月1日 18時) (レス) id: fe65893bde (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - 7neanooonさん» 一途じゃないのに一途。笑。まさにその通りです。ファイナルで待ってます(‐人‐) (2022年12月1日 18時) (レス) id: fe65893bde (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - nnonnoさん» アアア…こんな辛い話。笑。最後までお付き合い宜しくお願い致します😭 (2022年12月1日 18時) (レス) id: fe65893bde (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:王様じゃんぷ | 作成日時:2022年10月16日 12時

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