219 わすれもの(JM) ページ19
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本気で15分僕を待たせて降りてきたこのルーズな姉弟は、僕の車に笑顔で乗り込んでくる。
待たせてすみません、でしょ?
ありえない、ほんとに。
あれからの僕達はどこにでもいるカップルらしく、
電話をしたり、お弁当を食べたり、時には言い合いながら、夢じゃない時間を二人で育んでる。
言わなきゃいけない事はわかってたけど、
少しでもこの時間の中で、
僕を選ぶ可能性が増える事を期待した。
一日でも、一時間でも長く僕と居る事で、
僕が必要で仕方なくなるように、願った。
ジョングクと過ごした長過ぎる時間に追い付ける様に願いながら、下手くそな恋を始めた。
後部座席の真ん中に前のめりに座る笑顔の男がとっても邪魔な、車のエンジンをつける。
JM「その服選ぶのに時間かかったの?」
A「黒か緑で悩んじゃって。似合うでしょ?」
JM「似合ってるけど僕は黒がいい。」
JK「俺が緑を選んだ。ヌナも緑の方が気に入ってる。会って早々に喧嘩ですか?ふふ、仲わるっ、」
ジョングクは真ん中から楽しそうに笑う。
ほんとにほんとに、…邪魔。
第一これは喧嘩じゃないし。
いつもの僕達のじゃれ合いみたいなもんなの。
JM「ねぇ。ちゃんと座れよ。シートベルトもしめて?」
JK「ふふ、やだ。俺、ここがいい。あっ!そうだ」
全く言うことを聞かないジョングクがポケットから何かを出した。
JK「ヌナ?はい。忘れもの。」
運転席と助手席の真ん中に出されたジョングクの手のひらに、Aとのペアリングが乗っかっていて、Aと僕は息を飲む…
A「ジョングク。…今日はつけないよ?」
JK「なんで?」
A「だって薬指についてちゃ、気になっちゃうでしょ?」
そう言って複雑な表情でAは僕を見た
JK「なんで?ただの、弟だけど。」
A「そうだけど…」
JK「ジミンさんは気にしないよ?ね?」
二人して僕を見てるのがわかるけど、運転中だから前だけを見て顔色を変えない。
JK「それとも…嫉妬します?俺に。」
JM「ジョングクくん?」
JK「はい」
JM「嫉妬するから、しまって?」
笑顔でジョングクを見た。
JK「嫉妬するんだ?」
JM「するよ?だって僕は、Aの彼氏だから。窓から捨てたいって思ってるよ。」
出来れば、お前ごと。
僕が得意な、とびきり優しくて甘い笑顔を向ける。
JM「ベルト、つけて?…安全な運転、出来なくなりそうだから。」
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王様じゃんぷ(プロフ) - BtJuminaさん» ありがとうございます。JKボスを忘れないで待ってて下さい😜最終章でお待ちしてます! (2022年12月1日 18時) (レス) id: fe65893bde (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - 凛さん» 希望とは…はて?笑。ファイナルで待ってます。先に謝ります!ずっともれなくこのお話らしく…辛くてごめんなさい😛最後に、いつも本当に有り難うございます😭 (2022年12月1日 18時) (レス) id: fe65893bde (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - maiさん» もぎ取るって笑いました🤣全力応援…(涙)是非懲りずにラストまでかまって下さい。待ってます! (2022年12月1日 18時) (レス) id: fe65893bde (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - 7neanooonさん» 一途じゃないのに一途。笑。まさにその通りです。ファイナルで待ってます(‐人‐) (2022年12月1日 18時) (レス) id: fe65893bde (このIDを非表示/違反報告)
王様じゃんぷ(プロフ) - nnonnoさん» アアア…こんな辛い話。笑。最後までお付き合い宜しくお願い致します😭 (2022年12月1日 18時) (レス) id: fe65893bde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:王様じゃんぷ | 作成日時:2022年10月16日 12時