71 短い夢の時間 ページ27
.
そっと小さくドアを開けたジョングクくん。
「パジャマ、サイズぴったりだよ！」
ドライヤーを手に取って隙間から覗く姿に目をやる。
頭の先から足先まで瞳を動かしたジョングクくんが
パタン……、と無言でドアを閉めた。
気にせずドライヤーで髪を乾かして、リビングに戻る。音楽が流れてて、机には小さめの土鍋。クツクツの雑炊だ！！
「めっちゃいい匂いっ！！！」
「出来ました。じゃあ、そこ。座って下さい」とベッドを指差すジョングクくんが鍋からうつわに雑炊をよそって、ベッドの横に座る。
………え？
「…ベッド？？」
JK「早く。」
「えっ、そこ、ベッドだよ？」
JK「はい。Aさんは風邪だから、寝てなきゃです。俺が食べさせてあげるので、ベッドにどーぞ。」
「いやっ、ジョングクくん！！」
JK「はい」
「私、自分で食べれるよ？？それに、もう風邪治ってるから机で…」
JK「治ってません！まだ治ってませんよ、ベッドで休んで下さい！俺が！」
「治ってきてるよ！？…だからパジャマじゃなくていーし、食べてちょっとしたら、帰るよ？？」
帰るよ。
もうさすがに長居は出来ない。
JK「かっ…！？…………えぇぇぇぇぇ…」
「夜はまたしんどくなるかもだけどっ、もう酷くはならないよっ！」
JK「………なっ…もう治っちゃうん…すかぁ…？」
「うん！治る方向だよっ」
JK「…もうしんどくないんすか………」
「うん！全然！だから自分で食べれる」
JK「えぇぇぇぇ…………回復早ぁ……」
「なに、その顔。治っちゃ嫌なのかよぉ」
JK「治っ………えぇぇぇぇ……夢短ぁ……」
それにまた夜になると
ちょっとドキドキしちゃうし。
もう赤ちゃんみたいには、なれないし。
明日は仕事、行かなきゃだし。
「いただきます！」
机に向かい合わせる。
「ジョングクくんには、ほんっとお世話になっちゃったねー」
JK「全然。」
「全然じゃないよぉ、お世話になりました！」
JK「めっちゃ元気になってるし……」
「ジョングクくんのおかげだよっ」
JK「お酒飲んでないんで、車で送りますね…」
「悪いねぇ、最後まで」
雑炊をスプーンでツンツンつつきながら
「最後って…。はぁ」と美味しくなさそうに口に運ぶジョングクくん。
大根とほうれん草と卵がたっぷり入った、雑炊。
アツアツをふぅふぅしながら、二人でたべる。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 638人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なったん(プロフ) - もぅ今の私の楽しみはこの小説だけといっで過言ではないですー❤️ずっと見てたい❣️ (11月2日 10時) (
レス) id: e129d7fe16 (このIDを非表示/違反報告)
キャベツ(プロフ) - この二人ずっとみてたい〜✨ (11月2日 8時) (レス) @page50 id: 16a26e8c98 (このIDを非表示/違反報告)
pumpkin(プロフ) - JKも先輩も徐々に素直になってきている感じが…良すぎて震える (11月1日 23時) (レス) @page50 id: 3dc2269bbe (このIDを非表示/違反報告)
ミユ(プロフ) - ヤーほんと最高。もどかしくてたまらない！ (10月30日 22時) (レス) @page47 id: 5b72a5cd90 (このIDを非表示/違反報告)
mai(プロフ) - あぁぁ愛しのモブ。バレてるとも知らずに。。不器用ＪＫよ、愛おしさ爆発します。 (10月29日 21時) (レス) @page45 id: 4721f14244 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：王様じゃんぷ
| 作成日時：2023年10月15日 20時
