56 なんか仲良い ページ6
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着ないよ。束縛されたから着れないもんっ!
「ねーね、学祭ってさ、あれあるじゃん」
「あれ?」
「ああ。…ヒョンが毎年告られてるあれっすか?」
「そうそう、あれ…」
当のテヒョンくんは地べたに座って、おにぎりのアルミホイルを丁寧に開いてる。
「それが、どうかしました?」
ジョングクくんは階段の二段目に座って、今日も菓子パンをあける。
「今年も叫ばれたら、テヒョンくん六年連続だね。屋上から告られるの」
「言い換えれば六年も彼女いないんすね、ヒョン」
「言うなよジョングガ。涙出るじゃん」
私はジョングクくんの隣。二段目に座って、地べたに座るテヒョンくんと向き合いながら、お弁当を膝に広げた。
「今年は誰が叫んでくれますかね」
「年上のお姉さんがいいんだけどな」
「居ません」
「居るよ、保健室の先生。白衣きてる」
「私ね。………愛、叫ぼうかと思って。」
「へ!?」
「本気っすか」
「ぼ、ぼくに?!」
「流れはそうでしたが、多分違います」
言ったものの、ドキドキしてきちゃってお弁当をがさつに食べる
「……ジミンに。………なんちゃって」
冗談にする為に、卵焼きを口に含んでえへへと笑う。隣のジョングクくんが私をみて、菓子パンをかじるのを辞めた。
「いいんじゃないっすか」
真っ直ぐな目で
「協力しますよ」
なんて言う。
「ほ…ほんと?ジョングクくん」
「はい」
「ほんと!?ジョングクくん!!」
「だからはい」
「ジョングクくん……君ってば、ほんとに優しい子!!」
「作戦会議夜の部は、ポテチとポッキー。ちゃんとグミもつけて下さい」
「お財布には優しくないね」
「でもそろそろ公園は寒くなるっすよ」
「寒くなったら、うちに連れてく」
「肉の日にして下さい」
テヒョンくんが真顔で私達をぼーっと見つめる
「二人ってさ。………なんか仲良いね」
「そっすか?」
「私たち?仲良いよっ!」
「………兄弟みたい」
兄弟!
「嫌っすよ。もっと色気ある姉希望です」
「私はジョングクくんみたいな弟だといいなあって思うよ?冷たく見えて優しいしぃ、一緒にいると楽しいしっ、笑顔可愛いし!」
「いつも…たまたまコンビニで会うの?」
「僕が待ち伏せされてるっす」
「昨日も会った?」
「昨日は来なかったっす」
テヒョンくんが相変わらず表情の無い顔でジョングクを見つめて、ジョングクくんも平然と菓子パンをかじる。
……ん?……来なかった?
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あこ(プロフ) - 更新楽しみです。幸せになって欲しい💜でもジョングクくんの気持ちを思うと、とっても切ないっす。後輩グクくんのこの口調本当に好きです! (6月24日 22時) (レス) @page50 id: f9201ba0de (このIDを非表示/違反報告)
ミユ(プロフ) - 最高です〜🥲💓もう毎回この更新がどれほど楽しみか。 (6月24日 17時) (レス) @page46 id: 8a771334e8 (このIDを非表示/違反報告)
ジュジュ(プロフ) - 最高!最高!さいこーーー❤️甘くなってきたー❤️甘くなってきた!最高❤️また焦らされたい気持ちもあるのでもう一度読み返してきます☺️本当にありがとうございます🙏 (6月22日 22時) (レス) id: d11b49f217 (このIDを非表示/違反報告)
myco - 作者様初めまして。ドキドキとキュンキュンと幸せな時間をいただきありがとうございます♡これからも更新楽しみにしてます (6月22日 21時) (レス) @page46 id: a0d3d6e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
BtJumina(プロフ) - なんと幸せをくれるんでしょ❤️作者様永遠に幸せです (6月22日 10時) (レス) @page45 id: 747469af63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:王様じゃんぷ | 作成日時:2023年6月9日 18時