うその帰り道 2《JM》

51 メイドカフェ ページ1

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あれから倉庫を出た私達は、なんだかぎこちないまま職員室に戻った。ジミンは赤い箱３つをかかえて、私は先生に言われた紙袋をさげて、教室に戻る



「ジミナ、Aちゃん！お帰り！どうだった？」


私の席に座ってたテヒョンくん。


「どうって。最悪だよ、最悪」
「え………。最高の間違いじゃなくて？」
「どこに最高の要素があんの。場所も出来事も全部最悪。覚えとけよテヒョン」





『クラスの出し物決まりましたか〜、引き続き文化祭の準備時間としま〜す』



先生が言ったけど、クラスは皆席を自由に移動してて、一層ざわついてた。





「メイドカフェなんてどうかな？」


クラスの誰かが言った。






ジミンは、私の机にもたれる様に軽く腰をかける。

椅子にはテヒョンくん。机にはジミン。

えっと……そこ、私の席なんですけど？



「メイドカフェ………ジミナ、メイドだって」
「うちのクラスの女子にメイド服着せて、誰が喜ぶと思う」
「う〜ん、たしかにぃー………」


クラスの女子を指さしながら見回す


「パッとしないね……」
「見せられる客が迷惑でしょ」
「喫茶店の方がまだマシだ」



そう言って頬杖をつくテヒョンくんが、 あっ！！と私を指さして



「待って、………そうだ！」


机の下で何やら携帯をいじる。


「なに。テヒョンァ。誰に連絡？」
「………くふふ。ちょっとね〜っ」



ニタニタしながら隠れて携帯を触ってる。



「A、立ってないで、座れば？」


ジミンが隣の席を指さす。
……人の机と椅子を占領している人の言葉だろうか？


手を机にあててもたれるジミンを横目に隣の席に腰掛ける。






「よし。……先生！！！えっとー……クラスの出し物、メイドカフェにします！」


「「「 えええ〜！ 」」」



「本気？」
「本気本気。超本気」
「誰がメイドなんかすんの。見る側の男の気持ちにもなって」
「んっふふ〜、いいじゃん。ジミナ、ふりっふりのゴスゴスのブリブリ、好きじゃん」
「好、好き……じゃ、ないからっ！！！」



焦りながらジミンがテヒョンくんを睨む。





その反応は…………好き…なのか？





テヒョンくんはニタニタしながら私を見た。


「ん？」
「にひひぃ…」
「ん、ん？？」



え…………えっ…………もしかして………

いや、ないない。ないない。



ないよな？ないよな？テヒョンくん






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