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「お疲れさま羽生くん!今日もすっごいかっこいいね!ちょっとだけ髪きった?!」
可愛いね!かっこいいね!すき!世界一!
恥ずかしがることなく毎日浴びせられる褒め言葉のシャワー。
正直半分以上、耳に入んないんだよね。
いつもみいの居る場所のすぐそば
自動販売機の近くにあるこの椅子、
そこに座って一息つく。
それも練習のルーティン。
「ねえ、はにゅーくん!餃子美味しかった?てか、食べました?」
『うん、全部たべたよ』
正直になろう。餃子には。
全部!?美味しいかったんだねっ!嬉しいよぉとガタガタ騒ぐ姿がうるさいけど、きちんと礼はいいたいタイプなので
『ありがと。ご馳走さまでした。』
言ったあと更にガタガタうるさくなって、言わなきゃ良かったなと思ったけど
もうちょっとだけ、褒め言葉のシャワーをあびたいからおとなしく座っておくことにする。
「羽生くん、小さい頃からここで練習してたんだよね?」
『うん、そうだよ』
「実は……ね、私もさ!習ってたんだよ!?ここでスケート!」
『へえ。』
「実は一緒に練習してたりして?2年生のときに3ヵ月だけだけどね〜大嫌いだったんだよスケート!」
羽生くんみたいに潜在能力も才能も根気もないからって笑ったりしょんぼりしたり、、忙しい奴。
『俺、いた?』
習ってたんなら、俺、自分でゆうのもなんだけど
上手な方だったから覚えるよね?
「どうかな?3ヶ月だから覚えてないや。」
羽生くんは?私、いた?ってカウンター越しに
頬杖をついたみいが訪ねてくる
『覚えてないよ。』
お互い、目を合わせて。
覚えてない、そう言われた事が胸にざわざわ風を吹かせたから、同じ答えを俺も放った。
俺は今どんな顔をしてるんだろ。
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王様じゃんぷ(プロフ) - だんごさん» ありがとうございます(ToT)自己満足100%で楽しく書いたので、楽しいって言って貰えて嬉しいです。感謝:) (2021年10月21日 10時) (レス) id: 8d4c9c3192 (このIDを非表示/違反報告)
だんご(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます。これからの展開どうなるのんかぁー?更新待ってます! (2021年10月20日 14時) (レス) @page41 id: 69db7dc37a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:王様じゃんぷ | 作成日時:2021年5月7日 22時