この手、この足【８】 (ページ6)

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横山side ページ6

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仕事を終えて楽屋を出る。

でるとすぐ関係者の方がたくさんおって
ぺこぺこしながら歩いていく。

監「お！横山くん、久しぶり～」

横「ご無沙汰してます！」

以前お世話になった監督さん。

また一緒に仕事したいって言ってくれてて
こうやって合うとよく声をかけてくれはる。

そんな監督さんとお話をして
少し盛り上がったくらいに仕事あるからって行きはって、その背中にまた一礼してから地下駐車場に向かった。

地下駐車場にでる扉を開いて
ひんやりとした空気が俺を包む。

＿プップー

軽いクラクションの音が響いて
車のドアが開いた。

安「横ちょお疲れ様！
ここやったなら家出るときゆうてよ！」

横「あぁ、ごめん。
ヤスがここって知らんかってん。
さっき聞いた」

『なんやね～ん』なんてふにゃふにゃ笑ってるヤスをよそに、マネさんに車を出してもらった。

新車の匂いと、たまに香るヤスの少し甘いような優しい匂いが、漂う車内から夜の空を見上げていた。