英斗総合病院。１８

☆カルテ168〜検査から脱走 ページ1

小児科医の渋谷先生と親子設定
小学生設定

☆キャンディーフルーツさんリクです。


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渋谷side




渋「A〜」


「あっ…パパ…^^」



娘のAは生まれた時から病気がちで…


先天性の心疾患で、
生まれてすぐに大きなオペをして。


さらに小学校1年生で白血病を発症。


生まれてからずっと
ほとんど病院での生活を余儀なくされとる。



渋「今日もええ子にしとったか？(撫」


「うん…!!」



白血病の方は
辛い抗がん剤治療に耐えて、
何とか寛解に向かっとる。


ただ、ここ最近
また心臓の調子が良くなくて…



渋「A、明日な？

色々検査あるねんけど…」



明日、定期的にやってるマルクと、
心臓のカテーテル検査を
同時にやろうと思っとる。


どっちも負担が大きい検査で
鎮静かけてやらなあかんから、
どうせならいっぺんに
終わらせてまおうと思って。



「……なんのけんさ…？(涙)」


渋「Aの心臓元気かな〜って

調べる検査と、

Aの身体の中の悪者が

もうほんまに残ってへんか

確かめるための検査。

両方とも、何回もやってる検査やで？」


「……いたいこと、する…？(涙)」


渋「眠たくなるチックンだけ

頑張ってもらわなあかんかな〜

それだけ頑張れば、

ねんねしてる間に検査終わるからな？」


「……うん…(涙)」



ほんまは鎮静かけへんで
検査できたら一番ええねんけど。


見ての通り、Aは怖がりさんやねん。


今までも何回もやったことある検査やけど、
毎回「何するの？」「痛い？」って
必ず聞いてくる。


鎮静かけへんでマルクや心カテなんて…
大泣き絶叫することが目に見えてて、
そんな可哀想なことできひん。


大きくなって、
自分が置かれてる状況とか、
自分が周りの子と違うことを理解し始めて…


感じる不安とか恐怖とかも
大きくなってるんやないかと思う。


何なら昔よりも
怖がりで泣き虫になってるもん。



渋「検査のときは

パパもずっと傍におるから。

そしたら怖いことないやろ？」


「ｸﾞｽｯ……ほんとに、

ずっといてくれる…？(涙)」


渋「おん、ほんま。

約束の指切りしよか^^」


「うん…(涙)」


「「♪ゆーびきりげーんまーん

うそついたらはりせんぼんのーます

ゆびきった♪」」


渋「…ほら、もう寝ぇ。

パパここおるから。」


「うん……おやすみ、パパ…」


渋「おやすみ^^(撫」




…明日は、ちょっと頑張らなあかん日やな。

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