劣等感 ページ33
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わざわざ仕事しやすいところに引っ越してきて、夢を追いかけるために高校も最底辺のレベルに来て、それでも活躍できない俺の人生になんの意味があるのか。
なかなか増えない仕事の依頼に憤りを感じながら楽屋の天井を見つめた。
同期のヤスも、亮ちゃんも、丸も、横山くん達と一緒になって前で歌っている。
その後ろでただ、バックダンサーとして踊り続ける意味が分からなくて、何も考えられなかった。
｢あ、｣
｢どうしたん？｣
｢いやなんもない｣
思わず出た声に返答してくれるヤスだけど、そんなこと気にしてられないくらい無気力だった。
ただただ、今日たまたましていたピアスがAに貰ったものだった。
スルスルと刻まれた模様をなぞる。
Aに、会いたい。
気づけば楽屋を飛び出していた。
｢どこ行くねん！！昼から出番やぞ！！！！｣
後ろから亮ちゃんの声が聞こえる。
まだ8時半。
｢それまでには絶対戻るから！！！！｣
上にコートを羽織って電車に乗り込む。
Aがもしあの後、目指していた公立高校に受かっていたなら、きっと乗る電車はこっち方面。
普段乗らない各駅停車に揺られながら、忙しくて忘れかけていた懐かしい日々のことを思い出した。
電車はゆっくりと進む。
Aの行っているはずの高校の近くの駅まで来て、自嘲じみた笑いがこぼれる。
こんな時間に、何本もある電車の一つの車両の中で会えるわけないやろ。
何を考えてんねん。
我に帰って降りようとした時、一つ隣の扉から、真っ赤なリボンが胸元に揺れる制服を着た女子高生が入ってきた。
Aだった。
遠くから見たAは、最後に見た時より何倍も大人びていた。
参考書に目線を落としながら勉強する姿も、短かった髪が腰あたりまで伸びているのにも時間の経過を感じさせられる。
まるで突き放されたような感覚。
やるせなくて、Aに気づいてもらいたくて、励まして欲しくて、一歩一歩近づいて手を伸ばした。
その時、着いた駅からたくさんの人が乗ってきてまた少し距離が離れる。
俺だけ1人取り残されるみたいで、人混みの中で孤独を感じた。
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じょび(プロフ) - tadamomopiさん» ももくらさんありがと！！！！！！！ (2019年3月30日 13時) (
レス) id: 7786978901 (このIDを非表示/違反報告)
tadamomopi(プロフ) - やっぱりやっぱり大好き（ ; ; ）（ ; ; ） (2019年3月28日 23時) (レス) id: fd599d71d8 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - オクラさん» オクラさん！コメントありがとうございます！(○´ｰ`○)頑張ります！ (2018年8月19日 11時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
オクラ - とても面白いです(＞＜)更新頑張ってください！！！ (2018年8月19日 11時) (レス) id: 7ba911c0c9 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ∞くらら∞さん» ∞くらら∞さん！コメントありがとうございます！頑張ります！！！ (2018年8月2日 1時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：じょび | 作成日時：2018年7月9日 15時
