ピアスくん ページ30
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｢ほら違うって。これ以上この子に付きまとうんやったら監視員さんに言うで？｣
｢は？俺らがナンパした証拠もないやんけ｣
往生際が悪すぎる二人に思わず顔が歪む。
隣のピアスくんもイラついているみたいで、さっきまで穏やかだった顔が一気に険しくなった。
｢証拠もなんも要らんやろ。お前らみたいなゴミほるんに誰も躊躇せんわ。｣
さっきまでの高い声を忘れさせる、地を這う掠れた声に二人が後ずさりする。
ピアスくんは、筋肉質な腕で私のウエストをグッと引き寄せピタッとその体に引っつけた。
カサついて硬くなった右手の指の腹。
この手はきっと、ギターを弾く手だ。
｢それにこんな可愛い子がお前らみたいなブスに構うわけないやろ？はよ散れや笑｣
笑いながら凄むピアスくんに圧倒され、遠くへ走っていった背中を見送る。
そいつらが見えなくなると、ピアスくんは私を離して一歩横にズレた。
｢ゴメンなぁ、彼氏面してもうて、｣
｢いえいえ！めっちゃ助かりました、ありがとうございます、｣
ニコニコと笑う彼はハイトーンボイスに戻っていて、慌ててお礼を言う。
下げた頭を上に上げると、思ったより近かった距離に驚いて一歩下がった。
｢体触られてたやろ？大丈夫？まあ俺も触ってんけどさあ笑｣
ニコニコと笑う彼はあーより少し身長が低いぐらいの男性にしては小柄な体型。
改めて正面から見ると、綺麗な顔で思わず見とれた。
｢ん？大丈夫？｣
｢あ、大丈夫です。ほんまにありがとうございました笑｣
｢どういたしまして！かき氷3つって事は3人で来てんねやろ？もう1人なったらあかんよ？｣
｢はい笑、あ、これお礼に貰ってください！｣
｢え、ええの？やった〜！おれブルーハワイめっちゃ好きやねん〜！｣
彼は差し出したブルーハワイを嬉しそうに受け取る。
｢ほな、気をつけてね〜！｣
｢はい！ありがとうございました！｣
｢あ、言い忘れてた！｣
｢え？｣
｢そのピアス、可愛ええね｣
｢ありがとうございます、｣
ああ、この人最高。
今の状況なら最高の褒め言葉だ。
もう一度頭を下げてあーと海ちゃんの所に戻る。
｢遅くなかった？｣
｢ナンパされた｣
｢え！もう離れたあかんで？｣
｢うん！！｣
｢章ちゃんかき氷持ってるやん！ええなあ！！｣
｢ええやろ！貰ってん！亮も一口食べる？｣
｢うん！誰にもらったん？ファンの子？｣
｢う〜ん、ううん！人魚姫！｣
｢は？人魚姫？｣
｢おいし〜♡｣
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じょび(プロフ) - tadamomopiさん» ももくらさんありがと！！！！！！！ (2019年3月30日 13時) (
レス) id: 7786978901 (このIDを非表示/違反報告)
tadamomopi(プロフ) - やっぱりやっぱり大好き（ ; ; ）（ ; ; ） (2019年3月28日 23時) (レス) id: fd599d71d8 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - オクラさん» オクラさん！コメントありがとうございます！(○´ｰ`○)頑張ります！ (2018年8月19日 11時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
オクラ - とても面白いです(＞＜)更新頑張ってください！！！ (2018年8月19日 11時) (レス) id: 7ba911c0c9 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ∞くらら∞さん» ∞くらら∞さん！コメントありがとうございます！頑張ります！！！ (2018年8月2日 1時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：じょび | 作成日時：2018年7月9日 15時
