朝の憂鬱 ページ6
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朝ごはんを口に運ぶ右手は重い。
いくら昨日友達が出来たからって、同じクラスなのは田島君だけで、1番心強いAは1組。
このままご飯食べ終わらなければいいのに、
なんて思いながらも空腹には勝てず、目の前の干物は骨だけになった。
服を着て黒いランドセルを背負う。
学校までは15分。
まだ7時56分。
家を出て敵地に向かうのはやはり億劫で、ランドセルを背負ったままベッドに座った。
«ピンポーン»
「おくらー!一緒に学校いこー!」
チャイムとともに聞こえた声に急いで階段を駆け下り靴を履いた。
ドアを開けるとそこにはAが立っていて、おはよーなんて笑ってる。
朝早いチャイムと女の子の声に驚いたのか、後からお母さんが出てきた。
「忠義のお友達?」
「そうです、おはようございます!」
元気よくお辞儀しながら挨拶をしたAにお母さんはしっかりしてるわね〜って笑いながら俺の背中を押した。
「いってらっしゃい」
「「いってきます!」」
「なんで一緒に学校行ってくれるん?」
「だって友達やん!
それにおくらん家行きしやしな!!」
明日から8時に迎えにいくな〜なんて欠伸をしながら言うAはやっぱり1番心強い友達で、朝より背筋がシャキッと伸びた。
靴箱で靴を上履きに履き替えると、後から南本君の声。
「おはよう大倉く〜ん」
肩に回された腕にちょっとビックリしたけど、俺には友達がいるからもう怖くない。
「おはよう南本くん。」
「お前昨日Aに守られてたよなぁ?
男やのに恥ずかしないん?」
「俺はAに助けてもらって嬉しかったし友達も出来たから恥ずかしくないよ。それに、」
「「「南本くんみたいに男のくせに人をいじめるような奴が1番恥ずかしいと思うわ。」」」
重なった声に後ろを向くと仁王立ちしてるAと田島くんがニヤニヤしてる。
昨日の態度と打って変わって口答えした俺にビックリしたのか、南本くんは恥ずかしさで顔を真っ赤にして後ずさりした。
「おはよう田島くん!」
「大倉おはよう!祐介って呼んでや!」
「わかった!」
祐介は、さっきまでの会話をなかったことにするみたいに話しかけてきて、3人で南本くんを無視して教室に行った。
ばいばーいと離れて1組にAが入った瞬間おはようとクラスのみんなに挨拶するAの大きい声が聞こえて、祐介と2人で笑ってしまった。
この学校で初めての、僕の友達はどうやら人気者みたい。
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じょび(プロフ) - tadamomopiさん» ももくらさんやろ!!!IDでわかるんやからね!私も好き!!! (2018年12月17日 8時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
tadamomopi(プロフ) - すき!! (2018年12月8日 20時) (レス) id: dd33592cf0 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ゆうさん» 住野よるさんの作品素敵ですよね!嬉しいお言葉ありがとうございます!頑張ります!! (2018年8月29日 16時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - そうです!!!住野よるさん私も大好きです!!!これからもじょび様の作品楽しみにしております(^^) (2018年8月28日 22時) (レス) id: d221d00b99 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ゆうさん» ゆうさん!コメントありがとうございます!住野よるさんの文学作品のことでしょうか、、、それならとっても嬉しいです!あの作品、とっても大好きで何回も読み返したのを思い出します(> <)意識はしてなかったのですがとっても嬉しいです! (2018年8月28日 22時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:じょび | 作成日時:2018年4月8日 1時