無変化 ページ48
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4人で勉強会をした日を境に、ジャニーズ関係の仕事がどんどん舞い込むようになった。
舞い込むと言ってもバックダンサーやライブの手伝いだけど、それでも嬉しかった俺は手当り次第に仕事をこなす毎日を送った。
少しずつテレビにも出させてもらううちに、友達との間の見えない溝が深くなる。
気づけば二年経っていて、
すれ違って挨拶する仲だった人達は俺を見てひそひそと噂話をするだけになって、俺はそいつらに手を振れなくなった。
「おくら今日は学校なん!最近あんまり一緒に行けてなかったから嬉しいなあ!!ジャニーズで友達できた?」
それでも変わらないのはAや海ちゃん、祐介との距離。
3人は俺に変わらず接してくれて安心する。
3人の周りにいる友達も距離は変わることがなくて、やっぱり4人でいるのが1番居心地良かった。
「安田ってヤツと最近仲良いねん!一個上やけどめっちゃええやつやねんで〜」
「そうなんや!良かったなあ!あ!この前櫻田先生がな〜」
結局、三年連続同じクラスのA。
2人で教室に入って席を移動させて喋る。
2人ともおはよーって声をかけてくれる子もいれば、俺をチラチラ見て内緒話してる子もちらほら。
「大倉くんおはよー!」
「おおくらぁぁあ!!」
そんな視線をかき消すように俺に飛びついてきた祐介によろけながら海ちゃんに挨拶を返す。
暑くてシャツでパタパタと扇ぐと、祐介が俺の前に座った。
「もう三年やな」
「ほんまそれ。やばい」
「高校どうしよ」
「確かに!進路とか全然考えてなかった」
「おくらはどうすんの?」
「俺別に勉強要らんからなぁ、適当にするわ!」
「楽観的すぎるやろ爆笑」
「3人は?笑」
「私は数学の先生なりたいから、とりあえず公立の進学校目指す!」
「俺、スタイリストなりたいからそういうコースあるとこいきたいな、」
「私は美容師なりたいねんけど、近くの私立の女子校がいいんちゃうって先生が!」
「みんなバラバラやなあ」
「心は一つやろ」
「ドヤ顔やめて!笑」
心は一つ、なんてふざけながら言ったけど、案外俺の中では本気で、三人も笑ってるけど否定してないから同じこと考えてるなって一緒に笑った。
そうこうしてるうちにチャイムがなって、祐介と海ちゃんは隣のクラスに帰っていく。
HRの題材は三年生最後の体育祭で、先生が応援団団長を募った。
俺達の青春が終わっていく。
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じょび(プロフ) - tadamomopiさん» ももくらさんやろ!!!IDでわかるんやからね!私も好き!!! (2018年12月17日 8時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
tadamomopi(プロフ) - すき!! (2018年12月8日 20時) (レス) id: dd33592cf0 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ゆうさん» 住野よるさんの作品素敵ですよね!嬉しいお言葉ありがとうございます!頑張ります!! (2018年8月29日 16時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - そうです!!!住野よるさん私も大好きです!!!これからもじょび様の作品楽しみにしております(^^) (2018年8月28日 22時) (レス) id: d221d00b99 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ゆうさん» ゆうさん!コメントありがとうございます!住野よるさんの文学作品のことでしょうか、、、それならとっても嬉しいです!あの作品、とっても大好きで何回も読み返したのを思い出します(> <)意識はしてなかったのですがとっても嬉しいです! (2018年8月28日 22時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:じょび | 作成日時:2018年4月8日 1時