割れた風船 ページ39
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「、もの投げんのはあかんやろ?」
Aの拍子抜けした声が聞こえて、Aの頬を掠めたチョークは床に落ちて砕ける。
海ちゃんに手を引かれて付いてきてみればまるでドラマみたいなことが起こっていて、俺は目を瞑って怒りを抑えた。
海ちゃんを挟んで左にいる祐介も知らなかったみたいだ。
さっきまでAの一言に肩を震わせていたのに、チョークが砕けた音がした瞬間にその目線は鋭くなった。
そんな俺も、人のことを言っていられないぐらいにイラついているみたい。
横で海ちゃんが俺の力の入った左手を柔らかい右手で優しく撫でてくれている。
その顔は困ったように笑ってて、好きな子に毎日こんな辛い思いをさせてた自分に腹立たしい。
「は?もの投げさせるあんたが悪いやん」
「ほんまキショいわ笑。あの大倉くんの彼女も結構邪魔やしなあ〜」
「あんた消した後は篠崎さんやわ、ほんま手のかかる奴らやな〜」
「おくらがあんたらの相手せえへんのはあんたらがブスやからやろ?」
「あ?」
「見た目はもちろん海ちゃんの100分の1も適わんし、その上性格もブスとかヤバない?どうやって生きていくん笑笑」
「ッチ、ほんまムカつくあんた。」
「奇遇やなあ、お互い様やわ。だいたい祐介もおくらも頭悪くないからアンタらみたいなアホとは一生関わらんのちゃう?爆笑」
Aは相手に怯まずにズバズバと俺が思ってることを言っていて必要以上に冷静だった。
俺達はその冷静さからAの怒りが伝わってきて、背筋が伸びる。
「ほんま、男に媚びすぎやで。祐介くんも大倉くんも2人ともとか何考えてるん?」
「一生そうやって股開いて生きてくんやろ?笑」
「やっばーほんま笑うねんけど爆笑。将来の夢はソープ嬢です〜ってか?笑笑」
向こう側の悪口はエスカレートする。
まだ中学生やしお互い恋人おんのに股開くわけ無いやろ、むしろお前らが開いて生きてきてるんちゃうんってぐらいの下品さ。
てかその悪口、俺らのこともディスってんの気づいてる?
「親の顔見てみたいねんけど。笑」
「親もどうせ体売って生きてんねやろ?笑笑」
「あ、ほんまのお父さんわからんのちゃん?爆笑」
そろそろ乗り込もうとしたとき、Aのお母さんをバカにする言葉が聞こえた。
ガシャーン!!!
その瞬間、机が倒れる音がした。
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じょび(プロフ) - tadamomopiさん» ももくらさんやろ!!!IDでわかるんやからね!私も好き!!! (2018年12月17日 8時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
tadamomopi(プロフ) - すき!! (2018年12月8日 20時) (レス) id: dd33592cf0 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ゆうさん» 住野よるさんの作品素敵ですよね!嬉しいお言葉ありがとうございます!頑張ります!! (2018年8月29日 16時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - そうです!!!住野よるさん私も大好きです!!!これからもじょび様の作品楽しみにしております(^^) (2018年8月28日 22時) (レス) id: d221d00b99 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ゆうさん» ゆうさん!コメントありがとうございます!住野よるさんの文学作品のことでしょうか、、、それならとっても嬉しいです!あの作品、とっても大好きで何回も読み返したのを思い出します(> <)意識はしてなかったのですがとっても嬉しいです! (2018年8月28日 22時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:じょび | 作成日時:2018年4月8日 1時