選手宣誓 ページ35
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体操服に着替えて運動場に出た1年生は準備万端。
なのに近くにAの姿は見当たらなくて、祐介とキョロキョロ探した。
どうやら海ちゃんもどこかに行ってしまったらしくて、2人で肩をすくめる。
「只今から、今年度球技大会、ドッヂボール・1年生の部を開催したいと思います。」
突然流れた放送に、全員が表彰台を見る。
「選手宣誓です」
そこに立っていたのは紛れもなく海ちゃんとAで、俺たちはまた顔を見合わせた。
「選手宣誓!」
「我々選手一同は!」
「心のスポーツマンシップに乗っ取り!」
「相手を尊重し合い!」
「「正々堂々と戦うことを誓います!」」
「紅組団長!AA!!!」
「蒼組団長!篠崎海!!!」
その場で海ちゃんとAは熱い握手を交わす。
大きな拍手の中から表彰台を駆け下りると、そのまま組み分けされたグループの中に入ってきた。
それと同時に祐介も蒼組の方へ別れ、俺達のクラスの輪の中にAが入ってくる。
「円陣組も〜!!!!」
5組はみんな乗り気で、和気あいあいと肩を組んだ。
その中にAが入って39人をぐるっと見渡す。
「お前ら準備はいいか!!!!」
「「「「「おう!!!!」」」」」
「勝つ気はあるか!!!!」
「「「「「おう!!!!!」」」」」
「蒼組ぶっ飛ばすぞ!」
「「「「「おう!!!!」」」」」
「絶対勝つぞ!」
「「「「おーーー!!!!」」」」
掛け声と共に一歩踏み出した右足を軸にして回転する。
見事に快晴な空を見ると横にAが帰ってきた。
「びっくりしたわ、なんで団長してんの笑」
「昨日先生に頼まれてん笑笑」
「呼び出しくらってたやつ?」
「それそれ」
「俺、Aがなんかやらかしたんかと思っとったわ笑笑」
「そんなわけないやろ!こんな優等生やのに!」
「ピアスの穴開けてるやつが何言うてんねん笑」
話しながら1試合目のコートにつくと、Aは外野に走っていった。
その後を体育委員の男子が追いかけていく。
先行になった俺らのクラスから試合が始まった。
回ってきたボールをAに向けてフライすると、パスを受け取ったAは、持ち前の運動神経で次々と敵を当てていく。
パッと見走るのも泳ぐのも苦手なんて考えられない強さなのに不思議だ。
相手チームも当てられてばかりではなくて、こちらも続々と仲間が当てられていく。
内野に入ってきたAは最前線に立って、空中に高く人差し指を突き立てた。
フライの合図だ。
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じょび(プロフ) - tadamomopiさん» ももくらさんやろ!!!IDでわかるんやからね!私も好き!!! (2018年12月17日 8時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
tadamomopi(プロフ) - すき!! (2018年12月8日 20時) (レス) id: dd33592cf0 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ゆうさん» 住野よるさんの作品素敵ですよね!嬉しいお言葉ありがとうございます!頑張ります!! (2018年8月29日 16時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - そうです!!!住野よるさん私も大好きです!!!これからもじょび様の作品楽しみにしております(^^) (2018年8月28日 22時) (レス) id: d221d00b99 (このIDを非表示/違反報告)
じょび(プロフ) - ゆうさん» ゆうさん!コメントありがとうございます!住野よるさんの文学作品のことでしょうか、、、それならとっても嬉しいです!あの作品、とっても大好きで何回も読み返したのを思い出します(> <)意識はしてなかったのですがとっても嬉しいです! (2018年8月28日 22時) (レス) id: cab6392b32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:じょび | 作成日時:2018年4月8日 1時